以前もちょこっと書いたのですが、病児保育室「BlueLagoon」、これは僕個人の経営になります。


そもそも5月に医療法人ペルセウスを立ち上げて僕が理事長になったのも、クリニックと病児保育室の両方を運営するには法人にして一本化した方がやりやすいからという狙いがあったからです。


もう少し裏事情を明かすと、病児保育室で赤字が出るのは分かっていたので、クリニックの黒字と病児の赤字で相殺されることにより、法人自体の利益を少なく計上できるため節税にもなるという狙いもありました。

いずれにしても、法人として病児保育室を運営するつもりだったのです。


ところが病児保育室は法人で運営できないということになりました。


というのも、医療法人というのは

「これこれこういう活動をします!」

と申告した内容に対して、

「ではいいですよ!」

と、川崎市長が認可してくれないと成立しません。


どういった内容をするかは法人の定款に定められていて、そこに書かれていること以外の活動はできないのです。

当初、病児保育施設の開設・運営も定款に記載しようとしたところ、市に却下されてしまったのです。


病児保育という事業は、川崎市としては「やらない」という方針なので、市の方針にそぐわない活動をする医療法人は認可できないというのだそうです。

まったくお役所仕事め・・・


なので法人の定款には、

「将来、病児保育施設の開設を目指し、検討を進める」

とだけ記載するのがやっとでした。


この記載内容では法人で病児保育施設を開設・運営することはできません。

定款に記載が無い事を行うと罰せられてしまい、最悪法人取り消しという事態にもなるからです。



そんなわけで、次回川崎市の保育計画が改定される4年後まで待つことになりました。

その時の保育計画の中に「病児保育施設を進める」という内容が加わる(つまり補助金が予算計上される)ようであれば、晴れて法人の定款に「法人として運営する」と記載が出来るようになる訳です。


ですが、ただ何もせずに4年間待つだけでは何も状況は変わらないでしょう。

まず自腹でいいから病児保育室を作ってしまい、なんとかして実績を残し4年後までに行政にアピールする!これが重要だと考え、このまま10月オープンに踏み切った訳です。



したがって、当面の間「BlueLagoon」の運営は僕の自腹ということになります。

僕が法人から受け取る院長としての給料の中からスタッフの人件費や運営資金を出さねばなりません

院長の給料は、理事長である僕がいかようにも決められるので多く支払えばいいじゃないかと思われるでしょうが、給料を多額にするとそれだけ所得税が多くかさんでしまうため、うまくサジ加減しないといけないです。


自分の理想を叶えるためには、法を破らないにしても、法の目をかいくぐるといった微妙なことをしないとダメなんですねえ~。