八坂神社に奉られている「天然理心流奉納額」が、9月20日の八坂神社例大祭に公開されます。(公開は、ひの新選組まつりと八坂神社例大祭の年2回)

20日は当資料館の開館日でしたが、途中抜け出して八坂神社へ。
裏門から境内に入ると、たくさんの屋台が出店していて賑わっていましたよ。

天然理心流奉納額を見るのは初めてではありませんが、今回は目に焼き付けてこようと思いました。
本殿に入ってみると、人がきれた時間だったのが誰も居ず、「天然理心流奉納額」を展示しているところに行きました。

安政5年(1858)に奉献された剣術額、「天然理心流」そして「近藤周助藤原邦武」「門人」とあり、井上松五郎一俊、佐藤彦五郎正俊、と日野宿の剣士たち23名が続き、最後「起」の後に沖田惣次郎藤原春政、嶋崎勇藤原義武(近藤勇)の名が連ねてあります。
沖田総司はまだ16歳だったと、宮司さんが言われてました。

奉納額古写真
(天然理心流奉納額の古写真)

安政5年のちょうどこの時期に奉納された額だそうで、ガラスケースに入った奉納額は、墨文字が薄くなっているような気がしましたが、存在感はありました。

奉納額と木刀
(当時の木刀が紛失し、新たに作り掛けられました。下の木刀は、彦五郎が使用していたもの)

その後ろには、扁額を「八坂社」に替えてから、140年ぶりにお目見えした「祇園社」の扁額が立て掛けてありました。
こちらは今朝8時半に来て、宮司さんに見せていただきましたが、立派な扁額です。
奉納額から2年後に作られたものですが、当然、歳三もこの2つの額は見ているはずです。

祇園社
(祇園社は彫り文字で、見やすいように白チョークで塗られたそうです)

おじいさんが「ご説明いたしましょうか?」と寄ってきて、お話ししてくださいました。
本殿の横、後ろの面には、大変見事な浮き彫りの彫刻があり、龍や馬に乗った者たちの話、中国の出来事や話を掘り込まれています。

少しの時間でしたが、本物を目に焼き付けるという命題を果たしたのでした。

本堂を出ていくと、社務所の前では、ちょうど宮川清蔵さん、井上雅雄さんの「勇武館」が奉納演武を演っていて見学しました。たくさん人垣が出来ていましたよ。