ラジオで秋元康さんと指原Pの対談がありました。

 楽しい番組でしたが指原Pやイコラブについての話もあったので答え合わせの感覚でチェックしてみました。


* イコラブのスタートは代アニが秋元さんにプロデュースを頼んだところその話を指原さんに振った話はその通りでしたがその中で気になった点は秋元さんのこの発言でした。

「その時点では誰も売れるとはと思っていなかったと思うわけで俺がワンチャンあると思っていたのが指原はモーニング娘。が好きでモーニング娘。のファンの気持ちが分かるのでライブ映えする曲を作れる」

つまり指原Pのプロデューサーとしての才能を信じている秋元さんでもイコラブの成功はワンチャンだと思っていたということです。つまり指原Pの最初のプロデュースは多分失敗すると予想していた訳です。若い時の失敗は良い経験になると思っていたのかもしれません。その秋元さんの予想を覆しイコラブを成功させてさらに姉妹グループも成功させている点が秋元さんが指原Pを気に入っている点なのでしょう。冒頭で「日本一のプロデューサー」といじってますが評価していると思います。


* 他にも気づいた点は秋元さんの成功基準が「売れるかどうか」という点です。つまりイコラブはCD売上があり観客動員もしているので「売れているアイドル」だから成功しているという判断です。アイドルグループの成功というと普通は「人気がある」ということになりますがその「人気」という曖昧な評価でなく「売れる」という明確なビジネス評価をしているということです。これは指原Pも似た感覚のような気がします。機会があれば記事にしますが音楽ナタリーのノイミーのインタビュー記事で指原PはTiktokにはあまり乗り気でなくそれよりはコンサートに来てもらって確実にファンにしたいと話してました。一時的なバズりの人気よりはコンサートの観客動員の方が成功を感じられるのでしょう。


* 秋元さんが乃木坂の「おひとりさま天国」の話で神宮球場でライブがあるからインパクトのある曲を選んだという点に指原Pとの共通性を感じました。つまり楽曲の最終目的がCDでなくライブでの披露であると認識している点です。これは作曲しない音楽プロデューサーの感覚なのかもしれません。AKBの「カラコンウインク」の話でも秋元さんが作曲の(井上)ヨシマサさんの最先端の要素を入れた曲にダメ出しして昔の感じの曲にしたのも柏木さんの卒業コンサートで披露することを考えるとその方が馴染みが良いと判断したためと思います。

 指原Pもコンサートの披露を前提に楽曲制作していますが秋元さんとの相違点もあります。秋元さんの神宮球場も卒業コンサートも1回限りの「受け」ですが指原Pの場合は楽曲は繰り返し使用を考えてます。指原Pは「呪って呪って」は呪いのラブソングのイメージで曲を300曲ほど聞いてやっと見つけたというエピソードを話していましたが呪いのイメージだけなら候補はいっぱいあったと思われます。「呪って呪って」をダンス曲にしたところがポイントだと思います。呪いとダンスという要素が重なって選曲に苦労したのでしょう。しかしダンス曲にしたおかげでこれからのイコラブのコンサートでダンスブロックでセットリストに入れられますしイコノイジョイでのノイミーやニヤジョイのカバーも楽しみです。


* 「恋するフォーチュンクッキー」を乃木坂に提供すればファンに受け入れられるが曲とかアイドルはストーリーなので前田敦子や大島優子を倒して指原が1位になって歌うから指原曲になっている。

 このストーリーの部分はAKB総選挙やジャンケン大会を企画して外部にアピールした秋元さんの方が強烈ですね。指原Pもメンバーの成長を捉えてタイミングよくセンター曲を割り当てていますがファンには納得の采配ですが外部アピールは強くありません。競争原理を持ち込んで無理やりストーリーを作ることをしない点がイコラブの長所となっているのでストーリーは自然発生待ちとなりますね。それでもみりにゃが偶然ラヴィットのボンバーマン王になったら猛練習して連覇するとか杏奈がただただ広島カープ愛を配信してマツダスタジアムの著名人リレーに採用されたりとかメンバーの頑張りでストーリーが生まれてきているのはいい流れだと思います。


* 秋元さんとメンバーの関係性は極端に差があります。指原さんに関してはネギのブログで気づいてからは何かと気にかけてパステルのプリンをプレゼントされたようなエピソードが出ていましたが柏木さんに関してはエピソードが無く卒業ソングを書くに当たって音楽番組でウインクしたエピソードから「カラコンウインク」を作ったと話していました。また、最近驚いた話として西野七瀬さんから結婚発表当日に連絡を受けた話をしていましがニュアンスとしては普段から連絡しているのに結婚発表は当日なのかという感じでした。

 この点は指原Pの方がメンバーとの関係性は密です。イコラブメンバーともここ一二年で仲良くなったようでレシートの末尾が「345」の写真が送られてきたエピソードが出ていました。


* 秋元さんはイコラブが選抜制かどうか知らなかった。これは他のプロデューサーのアイドルグループなので知らないのも当然ですがそもそも秋元さんが選抜制かどうかを気にしていないからだと思われます。さらにアイドル運営には関わっていないことが多いのでなおさらだと思います。それに対して選抜制の当事者だった指原Pは他のグループが選抜制かどうかはしっかり認識していると思います。ただメジャーなアイドルグループで選抜制なのは坂道とAKBグループぐらいなので選抜制は売上トップを占めているが全体としては特殊なアイドルグループ運営方法といえるでしょう。


* 村重のツインプラネット入りは秋元さんのパワーを利用した。みんなでご飯している時に指原さんが村重のプロダクション入りをどうにかしたいと秋元さんに話して秋元さんが「ツインでいい思うよ」とツインプラネットの社長に振ったエピソードが紹介されて村重は運があるという話になっていましたが、そもそもツインプラネットの社長がいる席で指原さんが秋元さんに相談するというのがあざといくらい秋元パワー頼みと言えます。指原さんは実績のない人の売り込みにはかなり慎重でフワちゃんをあたしのイチオシとして紹介したのは「うちのガヤがすみません」でMCが後藤さんとヒロミさんという指原さんが信頼するMCが2人もいる番組でした。幸い2人ともブレイクしたので良かったです。


* 指原PとHKT運営とは意見が合わない。指原さんがHKTの公演曲を書くと言っていくつか曲を渡したがHKT運営は予算を理由に断っている。渡した公演曲を使用しても良いといったがHKT運営は使用しない。例えば矢吹奈子の卒業公演の昼の部の公演のセットリストを指原Pが作って公演曲を入れていたがそれはカットされたという闇深エピソードが披露されていました。

 公演曲数に言及したのは初めてだと思います。完成しているのは数曲で今まで披露されたのが2曲となりました。公演曲が全曲できていてお蔵になっているという噂もありましたが数曲なら諦められます。


* イコノイジョイは3グループが限界。

 この点は運営に関わらない秋元さんとがっちり運営に関わっている指原Pの違いと言えるでしょう。長時間の番組収録後にLINEが100件溜まっていることがあるそうです。しかし、イコラブの運営に指原Pが影響力があることがイコラブビジネスの成功のポイントなので代わりはなかなかいないと思います。


* 私が1番答え合わせになった点は指原Pは3曲先の表題曲までのイメージがあるという話です。

 私はイコラブはコンサートを重視しているので1年後のコンサートのセットリストをイメージして楽曲を作成しているとしましたが3曲先ということはちょうど1年分のシングルに相当します。