所要のため現在日本にいます。今週末、パリに帰ります。久しぶりに彼女に会えたのはかなりうれしかった。それから友達にも何人か会えたし、親戚とじっくり話せたのも収穫。
今回の日本の印象。日本は日本で、かなりゆがんだ国だな、ということ。外人としてパリで生きるのも楽ではないけれど、ただ日本に暮らすのがパラダイス、というわけでもない。
簡単に言うとこんな感じ。一億総鬱状態、苦しみがステータス、モラルの欠如。フランスでは、常に相手のことを考えて行動するのが当たり前。自己主張はするけれど、相手に対して失礼に当たるようなことはかなり注意深く避けられる。相手も自分も神の下では同じ人間、という意識があるからだろうか。相手の人間性は最大限に尊重されるべきだ、というコンセンサスがある。
日本の場合、個人と個人が向き合う、という意識がかなり希薄な印象を受ける。やはりそこでは「空気」というものが支配的。人間として相手を見るのではなく、空気を読むことが重視される。さらに最近では、お互いに自分の傷をさらけ出して、その傷をなめあうことで仲間意識を確認する、というような気持ち悪い傾向もあるような気がする。傷のないやつは俺たちが傷つけてやるぜ、というような怨恨さえあるのではないか。
パリでは当然の日常、たとえばリュクサンブール公園で日向ぼっこをしながら人生について考える日曜の午後、なんて時間は、東京では作れないのだろうか。少し余裕を持って自分の人生や世界について考える、という時間は大切だと思う。これがないと、自分の人生プランさえ立てることができない。そして大きなプランがないと、目の前の日常に埋没して苦しみだけが増していく。
フランス留学後に日本社会になじめない人が多くいるというが、その感覚もなんとなく分かるような気がした。