日本のGDP急減について、フランスの新聞「フィガロ」(2009年2月17日付)が特集記事を組んでいたので、一部を翻訳して紹介する。

日本、35年前に急降下

経済情勢:2008年末の日本のGDPが前年比で13%落ち込んだ。日本がここまで悲劇的な状況に陥ったのは1974年以来である。

幼い頃から感情を表さないようにしつけられている日本人が、これからは驚きをあらわにする。昨年度のこの国のGDP減少率は0.7%。確かに良くはないものの、悲劇的とまでは言えないこの数字が、この四半期の信じがたい落ち込みを隠蔽していた。2008年の最終四半期の国内総生産は実質で前期比3.3%減、2007年の同じ時期に比べて12.7%減となった。与謝野経済・財政相は「戦後最悪の危機」と言明している。日本経済は彼の目には「文字通り荒廃している」。

(一段落省略、GDP急減の詳細。)

日本に関する報告書の著者、ドレスナー・クラインオートのピーター・タスカーは皮肉を込めて、日本を「現代の働きアリ」、そしてアメリカをキリギリスと称する。タスカーは1990年代の日本の長く禁欲的な時代と、この国の困難を極めた復興を取り上げて、次のように解説する。「アリはみずからの過酷な労働の恩恵を受けるのを拒否した。その代わりにアリは、キリギリスのために食物を生産することに専念した。アリは彼の無責任な友人に食物を届けるだけでなく、さらにキリギリスに食物を買う金まで与えた。(・・・)冬が到来し、キリギリスが歌うのをやめた現在、アリは自分のために消化の悪い食べ物を作ることしかできない。」

長い間雇用が聖域とされてきたこの国では、現在何万人という人が職を失っている。年間消費量が1.7%減少した家計も、将来に対して不安を抱いている。

(ニ段落省略、定額給付金が貯蓄にしか回らないこと、及び麻生政権の対策について。)

しかしながら、日本も幻想を抱いてはいない。「単独でこの状況から抜け出すのは不可能だろう。我々の経済は他国と同時期に活気をとり戻すはずだ」、と与謝野氏は予測する。支持率が急降下している現政権がそれまでもつかどうか、誰も明言することはできないが。

中川昭一財務相のひどい「風邪」

そのビデオは世界中を駆け巡った。今週の日曜日、G7の記者会見において、中川昭一氏は頭を軽くゆすり、しどろもどろになり、起きているのがやっとの状態であった。今回の会議でどのような結論が出たのか、と質問する記者に対し、ワインと強い酒が好きなことで知られる日本の財務大臣は、口ごもりながら「共同宣言みたいなものが出ました」と答え、また自分を日本銀行総裁と間違えた。酩酊状態であったことを野党から責められた中川氏は、風邪だったので強すぎる薬を飲んでしまった、と釈明している。彼が辞任することはないだろう、そして「早く回復すること」を望む。


...in Paris (パリ大学留学記)

(2009年2月17日付フィガロの一面)

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(経済面トップ)

...in Paris (パリ大学留学記)

(紙面一面を使った特集記事。翻訳は上半分。下半分は日本の販売業の落ち込みと雇用問題について。)

なお、フランスの新聞、「リベラシオン」にも日本の経済情勢悪化に関する記事(紙面の四分の一くらいの大きさ)が載っていました。こちらは、「ビートたけしのTVタックル」での議員同士のののしりあいを枕に、日本の経済情勢について解説していました。