P・F・ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』を読む。以下、簡単な要約。多くの部分が抜け落ちているので、詳しく知りたい方は本書にあたってください。購入する価値のある本です。

<組織は知識労働者によってつくられる>

1. この100年間の生産性の爆発的な向上は、知識の仕事への適用によってもたらされた。現代社会では高度に専門化された、社会的・経済的成果を実現するための知識こそが経済活動の中心的な資源である。

2. 現代の組織は知識労働者によってつくられる。知識労働者とは専門的な知識を資源としてもつ労働者のことである。知識労働者は自分の専門知識を組織のために働かせる。

3. 様々な専門領域をもつ知識労働者を同一の方向に向かせるためにも、組織の目的は単一でなければならない。この目的を打ち出せる者こそが真のリーダーである。

<知識労働者は組織に貢献する>

4. 組織の目的に信念をもつ知識労働者は、組織への貢献に集中しなければならない。貢献を意識することで、組織全体、さらに組織が貢献すべき社会全体に目が向くようになる。これにより、自分の専門知識を全体と関連付けられるようになり、成果を上げることができるようになる。

5. 組織への貢献には直接的な成果、価値への取り組み、人材の育成の三種類がある。

6. 貢献の意識化はコミュニケーションを円滑にする。その人に求められている貢献を確認することが、上司と部下との生産的なコミュニケーションの基本だからである。また、自分の貢献を成果へと結びつける人材を探すことが横のコミュニケーションの活性化につながる。

<すべての者はエグゼクティブである>

7. 知識労働者はみずからをマネージメントする。彼ら、彼女らは自分で意思決定を下し、自分の貢献に責任を負い、そして成果によってのみ評価される。

8. 成果をあげるには自分のことを知らなければならない。期待や行動の記録をつけることで自分の強みや弱み、自分に合った仕事の進め方、仕事の学び方、自分の価値観を確認する。そのうえで自分の強みに集中し、また成果の上がらないことや苦手な分野からは手を引かねばならない。

9. 時間は大きなまとまりにしなければ意味がない。時間の使い方を記録し、無駄な仕事、人に任せられる仕事、無駄を生むシステムの欠陥を洗い出すことでまとまった時間は生まれる。

10. 仕事に優先順位を付け、価値のない仕事からは撤退する。その際の指針は、過去ではなく未来を選ぶ、問題ではなく機会に焦点を当てる、自分の方向性をもつ、無難なものではなく変革をもたらすものに焦点を当てることである。

11. 成功者に共通する特徴として、ビジョンをもつ、仕事への真摯さ、継続的学習、仕事の評価を仕事そのもののなかに組み込む、行動の記録、新しい仕事に就いたときにはその仕事が要求することを徹底的に考える、自己啓発に責任をもつ、といった点が挙げられる。

<成果をあげるために組織は変わり続ける>

12. 組織は常に変化を求めなければならない。新しい創造は、絶えざる改善、新しい知識の開発、イノベーション(創造的破壊)によってもたらされる。

13. イノベーションを行うにあたっては、的確な機会の分析、現場に触れること、焦点を絞り込む、小規模なスタート、最初からトップを狙う、といった点が重要になる。

14. 組織の意思決定は、問題解決の必要条件の明確化、必要条件を満たす答えの検討、決定を行動に移すプロセスの確認、現場に出向き結果をフィードバックする、という手順を踏む。また、重要でない問題には手を付けないことも必要である。

15. 組織の外の世界の変化が組織の成功を左右する。組織は定量化することのできない外の世界の変化に常に気を配らなければならない。