家から大学まで大体40分かかる。朝8時に起きて、シャワーを浴びて軽く朝食をとっ て9時くらいに家を出る。バスに揺られること約20分、その後RERという電車に乗り換えて三つ目の駅で降りれば目の前が大学。
この季節、バス通りの並木道は黄色い木の葉に彩られ、石畳の歩道には落ち葉の絨毯が敷き詰められる。いちばん前の席に座りガラス窓に寄りかかりながらぼんやりと外を眺めていると、フランスの冬の訪れをうっすらと感じることができる。
最近、この通学時間に荒井由美のベストアルバムを聴いている。かなり昔の曲のはずなのに、歌詞がじんわりと心に染みわたる。
「雨の街を」
夜明けの雨はミルク色
静かな街
ささやきながら降りてくる
妖精たちよ
誰か
優しく私の肩を抱いてくれたら
どこまでも遠いところへ
歩いてゆけそう
寂しいわけじゃない。ひとり、異国で暮らしていく心積もりはできてる。ただ、手を繋ぎながら彼女と歩いた夜がときどき無性に懐かしくなる。絶対に手放してはならないぬくもりというのも世の中にはあるのだから。
'08/10/16(夜)