山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜 -2ページ目

山登りの日記っ!〜熊本から九州の山々へ〜

九州(主に熊本)の山登りやってますw
よかったら読んでやってください(o^^o)

以前(祖母山)お話した上司との山登りの続き…

いよいよ本命に挑むこととなった。

ということで…

 

〜大崩山〜

九州最後の秘境といわれる標高1,644mの祖母傾国定公園を代表する山。小積ダキ、二枚ダキ、袖ダキなど(ダキとは岩壁の意)の岩峰群や河原の渓谷を包む深い原生林が今なお残っている。

 

 

前回、上司とは祖母山を共にしたワケだが、今回はそんじょそこらの山とはワケが違う大崩山…

はたして自分に完歩できるのか…とご心配な上司をヨソに、ひさしぶりに大崩山に登れる喜びにワクワクな私(楽)

ルートはメジャーなワク塚尾根からではなく、個人的に好きな坊主尾根からとした。

この時はその選択が上司を酷い目に遭わせるとは思いもせず…(省)

 

大崩山は知っての通り時間がかかる上に、登山口までのアクセスが悪い…ということで熊本出発を午前2時…(早)

登山口には午前5時過ぎに到着、この日は他の登山者も少なく、車も余裕で駐車することができた。

天候は少しガスがかかりモヤってはいるが、大崩山との相性の悪い私にとっては上々なコンディションである。

 

さて…ふたりとも準備ができたら…

上司念願の大崩山へ〜出発〜っ

…と、ここからは一応説明しながら登っていこうと思うが、写真と説明が合わない部分もあるかもしれないことを先に断っておく…(謝)

またヤラセ自撮りもないのであしからず…

 

まずは登山口で入山カウンターをポチッてスタート、大崩山荘のある坊主尾根分岐を目指す。

大崩山全般で言えばこの分岐までの登山道は比較的緩やかなエリアなのだが、実はけっこう険しい道である…気を引き締めて進んでいこう。

 

坊主尾根分岐に到着、渡渉場まで進む。

お? 水量少なめで、もしかして靴履いたままいけるんじゃないか?

…でも上司が滑りでもしたら大変なので安心安全を優先しなければ…ということで靴脱いで渡ろ…(慎)

渡り終えたら森の中、そして急登ゾーンへと誘う。

今年は猛暑続きでこんな山奥でも気温が高い。

ゆっくりゆっくり登っていても汗がハンパない…(汗)

休憩を多めに取りながら急登を無事クリアする。

 

次はいよいよメインとなる岩場ゾーン。

ハシゴ場ロープ場が目白押しな岩場だが、景色も良くなるので上司の足取りも軽やかになってきた。

米岩を過ぎたところまで来るとその景色は圧巻っ

上司も写真撮影に大忙しだ。

 

象岩の横渡りを終えたらその足で一気に小積ダキへ進む。

先っちょからの眺めに圧倒されながらもひとまず休憩…(煙)

大崩山との相性が良くない私であるが、本日はなんとかガスもなく良い天気(晴)

煙霧とかなんとかの影響なのか遠くの景色は見えないが、岩尾根たちはしっかり見えているのでとりあえず良しとしよう。

 

次は大崩山頂目指しての登りとなる。

ここから少しずつ上司の足取りが重くなってきたようだ。

急登と岩場でけっこうな体力を使ったからなぁ…(疲)

少し速度を抑えて進むことにしよう。

山頂までの登りは単調で尚且つそこそこの傾斜もあってけっこうキツい…(汗)

トレッキングポールを使い休憩も取りつつ、ゆっくりゆっくり登って…やっとこ展望所までやって来た。

 

天候は良いのだが空気は霞んでいてちょっと残念…

しかし五葉岳付近まではしっかり見えていたのでいつもよりはマシかな…(吽)

 

山頂付近の稜線上は風が吹いてて気持ちいい。

さらに進んで…

 

大崩山山頂に無事到着〜っ

あら?…上司はだいぶお疲れ気味…

というところで…夏の必殺兵器「炭酸飲料」〜っ

詰めてきた氷でサイダーを冷やして上司に渡す。

「最高っ」の一言とともに満たされた様子…少しは回復したかな?

 

しばらく休憩を取ったら下山する。

まずは元来た道を戻り、リンドウの丘への分岐からトラバースで進みリンドウの丘を目指す。

 

分岐からの道は荒れ放題…(焦)

崩落している箇所がかなりあって、進みづらい道になってしまっている。

そんな険しい道をなんとか進み…

リンドウの丘に到着〜

ひさしぶりだなぁ ここはテン泊したこともある思い出の場所。

そんなメモリアルなここにて大休止の昼食とするっ

ワク塚尾根を一望しながら靴の紐を緩めてゆっくりの昼食タイム…上司の状態は…けっこうバテてるみたい…(疲)

やっぱり坊主尾根登りはキツかったかな…

それと暑さも原因のひとつだろう…

山はもう少し涼しいと思っていたが、けっこう気温が上がって体力を奪われてしまった。

下りはもっとペースダウンしてゆっくり下ることにしよう。

 

リンドウの丘を後にして、次は上ワク塚へ向かう。

分岐までの道は相変わらず悪い…(怒)

なんとか分岐に出たらそのまま下って上ワク塚に到着っ

 

ここでザックをデポして岩の上まで登る。

おぉ 良い眺めだ〜

ん? 北側の岩場にも行けそう…

お〜 コチラもまた素晴らしい眺めが広がっているねぇ(美)

不思議なカタチの岩がたくさん…どういう風にこの奇岩を作り上げたんだろう…地球の営みはやっぱりスゲェなぁ(驚)

…などと驚嘆する私をよそに上司はお疲れ気味…

大丈夫かな…(汗)

 

さて、上ワク塚からは下りとなる…

がっ ワク塚尾根の道はかなり荒れてるぞっ(焦)

なんか記憶と随分違ったりしてる…

地図アプリを頼りに道を外れないように…道間違いしてしまうとムダに体力を消耗してしまう。

そのような事態は避けるべく、私が少し先行して探りながら進んでいく…

 

そうこうしているうちに中ワク塚に到着。

実は私、この中ワク塚には登ったことがなかった…というか上まで登れることを知らなかった…(恥)

そこで今回は登ってみようと思っているのだが…上司の体力は大丈夫か?

一応尋ねてみたら…行ってみようとのことだったので、ザックをデポして岩の頂上へ…

ロープとハシゴを登り上がり、岩場に出た…

お〜 けっこう良い眺めと広い空間で休憩にも適した場所である。

岩の上に座り込んだ上司をよそに、彼方此方で大はしゃぎな私…

 

中ワク塚を存分に楽しんだら本ルートに戻って下山を続行する。

ここからハシゴ場が連続するので慎重に下っていこう…

 

ロープ場ハシゴ場が次々と現れ、上司の体力も限界に近くなったところでひとつめの回復呪文…

水筒に残しておいた氷を上司に投入だっ

ふぅ

…少しは回復したかな…

 

急で険しい下りはまだまだ続く…渡渉場まではまだ遠い…

そんな現実をそのまま伝えるのは酷すぎると思い「もう少しですよ〜」と励ましながらゆっくりゆっくり下っていく。

随分と下って来てはいるが先はまだ長い…

ここでふたつめの回復呪文っ

リンドウの丘手前の水場で汲んでおいた水で顔と頭を冷やすっ

ぷはぁ〜

これはけっこう効いたようで、上司の顔に生気が蘇った。

 

しかし下りはまだまだ続く…

暑さによる体力消耗が大きいようで、私も少し疲れが出てきた…(危)

いかんいかんっ 元気出していこうっ

 

「下山したら炭酸飲みましょうね〜」

なるべく前向きになるような話題で励ます…

「いや、私は冷えた牛乳がいいな」

…牛乳嫌いな私には理解不能な答えだが、とりあえず相槌を打ちながら安全第一でゆっくりゆっくり下っていく…

 

とかなんとかやってるうちに渡渉場まで戻ってきた。

幸いなことにワク塚尾根側の渡渉場は水量が少なく、靴を履いたまま渡渉できた。そして今回は上手いこと地図上の渡渉場を渡れたようで、初めて目印通りに登山道に出ることができた。

ここから山荘を経由して登山口まで戻る。

「もう少しですよ〜っ」と励ましてはみたが…

実はここからが大崩山登山で一番キツい行程なのである。

渡渉が終わったら気持ち的に下山できたと緊張が緩んでしまうため、実は距離の長い登山口までの道のりが果てしなく長く感じてしまうのだ…(疲)

今回も最後のこの行程が長いこと長いこと…

…上司はもっと長く感じているだろうな…(哀)

そんな最後の行程も声をかけつつ、安全に気をつけてゆっくりゆっくり…

もう止まってるんじゃないかと思うくらいゆっくりゆっくり…

 

そしてとうとう登山口に到着〜っ

上司は…精も根も尽きた状態ではあったが、なんとか辿り着いた…というふうな感想を述べて無事に到着…

結局かかった時間は11時間…下りでかなり時間かけたからなぁ…まぁ怪我なく無事に帰ってこれただけでも御の字だね…

とにかくお疲れさまでしたっ

 

 

今回登った大崩山、言わずと知れた「九州最後の秘境」と呼ばれる山である。

岩山であるためハシゴ場ロープ場の連続する険しい山であるが、安全策がしっかり施されているので登るだけなら然程危険なワケではない。

ただ、体力をかなり消耗するために疲労困憊な状態になった際に道迷いや滑落したりするリスクが高い。

そう言った意味で危険な山なのだが、体力を含めてしっかりとした準備とビバークしても大丈夫な心構え、そして何より初心者だけの山行を避ければ、ちゃんと登れる山である。

登山口までのアクセスも良くないので、時間的にも余裕ある行動が大切だ。

厳しい行程ではあるが、登りきった岩山の眺めは圧巻なので、一度は登っていただきたい素晴らしい山である。

 

〜今回のルート(クリックで拡大)〜

 

<今回の植物たちはお休みします>

 

〜Epilogue〜

上司の提案で計画した今回の山行だったが、個人的にひさしぶり大崩山に登ってみたいという願望があったため、上司にはキツいかな?とは思いつつも「ゆっくり登れば大丈夫だろ」という安易な考えで登ってしまった。

考えてみれば登山経験の浅い上司をこんな山に安易に連れて来たのは時期尚早だったのかもしれない。

また、7月初旬とはいえ猛暑の中であったのも上司には負担になっただろう。

いくら自分が登りたいからといっても、同伴者のレベルと山の難易度をきちんと見計らってやらないと、大変な結果を招く恐れだってある。

今回は無事に帰って来れたが、ペアやパーティの場合はそういうことも考えて計画しなければならない…ということを反省しつつも、帰りは元気を取り戻して賑やかな車内であった。

とりあえず炭酸飲料が飲みたいので麓の街まで急ぐっ(乾)

でゎ また次回っ