ドーモ、皆=サン。
タダノコレクターです。
 
今回も図書館で借りてみたコイン本、第三弾ッ!
 
貨幣が語る  ローマ帝国史  権力と図像の千年
 著者:比佐 篤

 

貨幣が語る  ローマ帝国史

 

古代ローマ。
それは西洋文化のルーツであり、彼らのアイデンティティの一部でもある。
そしてローマは多種多様なデザインに彩られたコインを生み出した。
 
時代とともに変わるローマコインのデザイン。
彼らは定番である神々や権力者を刻み、そして時に動物をコインに刻んだ。
 
ではなぜ様々なデザインが生まれたのか?
それを当時の政治的な背景や情勢をもとに解説したのが本書だ。
 
(それにしても、一時期でああるものの、造幣三人委員というコインの発行を任された公職者が、自分の名や自分に関わりのある絵柄を刻んだという事実に驚く。
彼らはローマの公職者の中では低い地位であったにもかかわらず。)
 
本書で紹介されたコインの種類は多くはないが、
それでも古代ローマの時代の大まかな変遷とコインに刻まれたデザインの理由を知ることができる。
 
古代ローマコインに詳しい方ならさておき、
これから古代ローマコインについて大まかに知りたいという方にお勧めの一冊です。
手に入れたコインが何のコインかというだけでなく、
時代背景も知っておけば、そのコインがさらに好きになるはず。
 
と、堅物めいたマジメな解説をしたところで、今回のブックレビューはこの辺で。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

ところで本書の様に、ローマについて記された物を読むと、ひとつの疑問が頭をよぎる。
 
そもそもローマとは何か?

 

 ローマとは世界であり
 
  すなわち、世界とはローマに他ならない。
 
 ならば、人類史とは
 
  ローマの歴史にも等しい。

 
ローマ!