し 舌だにも歯のこはきをばしるものを 人は心の なからましやは 


⇒舌でさえその触れる歯の硬いことを知っている。ましてや人においてはなおさらなことである。交わる相手の正邪善悪を察する心がなくてはならない。


み 道にただ身をば捨てんと思ひとれ 必ず天の 助けあるべし 


⇒正しい道であれば一身を捨てて突き進め、そうすればかならず天の

 助けがあるはずである。


め めぐりては我が身にこそつかへけれ 先祖のまつり 忠孝の道 


⇒祖を祀ることや、忠孝の道に尽くすということはやがて自分にめぐりめぐって

 くるものである。おろそかにしてはならない。