②リップロールをマスターしよう!~失敗例とうまく改善できるコツ~

この項目ではリップロールがなかなかうまくいかない失敗例とそれをうまく改善できるコツを紹介していきます。
もし、初めてリップロールにチャレンジしてうまくできた方も、また違う機会にやった時に突然うまくいかなくなることもあり得ますので、その時の対応策として知っておいてください。

 

失敗例①…全く唇が震えない。どちらかと言うと何かを“吹く”ような口になってしまう。

うまく改善できるコツ…唇が硬くなっていませんか?お風呂に入って口を閉じている時はそんなに硬い状態ではありませんよね?
少しボーっとしているくらいがちょうどいいです。な
かなかうまく行かない時は、下の写真を参考にして両手を口角の真横に当てるようにしてやってみましょう。
添える手は口角より上に行き過ぎないように、また引っ張ってしまうことのないように気をつけてください。
(引っ張ってしまうと余計に難しくなってしまいます)


失敗例②…全く唇が震えない。息がただ漏れるだけ。

うまく改善できるコツ…唇がきちんと閉じていない(最初から微妙に上唇と下唇との間に隙間がある)か息をしっかり押し出す勢い不足の可能性が高いと言えます。
唇をきちんと閉じた状態にし(もちろん硬くならないように注意)、一度思い切って一瞬で勢いづけて息を押し出してみましょう。
くしゃみをする時くらいの勢いを想像してみましょう。

 

失敗例③…唇は震えるがすぐに止まってしまう。

うまく改善できるコツ…唇は震えるのに長く続かない方は、“吐き切る”ことが苦手なタイプであると言えます。
歌でも息継ぎが難しい曲で苦戦したりする場合が多いと思います。
この場合は、とにかく限界の限界まで吐き続けるトレーニングを積み重ねましょう。
限界を引き伸ばすことができることでリップロールの持続時間が長くなりますし、息を安定して長く伸ばす感覚が掴むことができます。
このトレーニング方法に関しては次の項目で詳しく解説します。

 

失敗例④…唇は震えるが音までなかなか入れることができない。

うまく改善できるコツ…息だけのリップロールはOKだが、音までつけた状態だと難しい方はリップロールで生じたリラックス感をうまく活かせていない可能性が高いと言えます。
この場合、次のようなトレーニングをオススメします。
まず息だけのリップロールをします。
次に、ある程度息だけのリップロールをしている最中に鼻歌感覚で音も入れていきます。
これだと自然にリップロールで歌う感覚を早く獲得できるようになります。
なかなか音まで入れられない方はぜひチャレンジしてみましょう。

 

私の経験上にはなりますが、失敗例①は割と年配の方や力みやすい方に多く、失敗例②は女性や苦手意識が強い方に多く、失敗例③は歌で語尾に苦戦したりバラードで苦戦する方に多く、失敗例④は“歌”になると、基礎練習でやってきたことが急にできなくなる、うまく活かせない、活かし方が分からないという方に多く見られます。
自分が当てはまる場合には、参考にしてみてください。


また、ここで大切なのは、リップロールがもしできなくてもただ悲観的になるのではなく、できる方法をしっかり探ることが大切になってきます。
そのためには、まず自分の状態を観察・分析をして解決策に結びつけていきましょう。


次の項目では、先ほど失敗例③の改善策で記述したトレーニングについて具体的に解説します。
深夜でも他人に迷惑がかかりにくいトレーニングですので、練習場所や時間に困っている方には特にオススメのトレーニングと言えます。(1468字)