緊張からか、
胸が苦しい。
主治医と会う。
少し言いにくそうに、
でもはっきりと、
主治医が話し始める。
「検査の結果、
染色体異常がありました。
一般的にダウン症といわれているものです。」
そう言われた時、ショックだった。
でも、同時に
自分でも驚くぐらい冷静だった。
感情が不自然に平坦だったように思う。
今日まで毎日、
異常なしであるようにと
強く願っていたのに、
実際の答えが提示されると、
これからどういう道のりになるのか。
どんな事が起こるのか。
これからの事を
懸命に考える自分がいた。
今振り返ると、
ショックを掻き消そうと
必死だったのかな、って思う。
受け入れきれない現実があって、
でも受け入れるしか道がない。
前を、先を見るしか選択肢がない。
先を見るしかないけど、
全くもって先が見えない。
そんな理不尽な状況を
なんとか消化しようとした。
大丈夫、
自分は息子の障害を受け入れられる。
大丈夫、
自分はこれを乗り越えられる。
大丈夫、大丈夫、大丈夫。
そんなふうに自分に言い聞かせながら。
自分なりに必死だったんだろうな。
それから、不安だったんだろうな。
正体の分からない、
でも、とてつもなく大きな
絶望感に押しつぶされそうになりながら
主治医に色々と質問してた。
この日は、
自分の人生の中で最長な
1日となった。
本当に長い長い1日だった。