日経平均の4月の数値は以下の通り:
始値 28,203
高値 28,879 ( 28日)... 前月高値の28,734からは上昇
安値 27,427 ( 6日)... 前月安値の26,632からは上昇
終値 28,856 ... 前月終値比 +2.9%
3月〜4月の日足は以下の通り。
3月の大きな流れは;
・米国で地銀の Silicon Valley Bank と Signature Bank が破綻、
更には欧銀 Credit Suisse の経営不安も加わり世界的な
金融システムへの不安が高まり株式相場は下落。
・破綻銀行への預金全額保護、UBSによるCredit Suisse買収など
金融不安払拭の為の様々な措置が取られて市場は回復
という感じでした。
これが、4月に入り ISM製造業景況感指数や雇用動態調査など
弱い経済指標が相次ぎ米景気の急減速懸念が再燃、米株が売られ
連れて日経平均も4/5から下落。
ところが 4/6には底を打ち、主に以下の要因で反転上昇;
① 4/7発表の米雇用統計で失業率が予想を下回り
米景気後退への過度な警戒感が弱まった。
②「オマハの賢人」ウォーレン バフェットが日本株に
追加投資を検討していると報道され、日本株に
資金が流入しだした。
③ 米での消費者物価指数、生産者物価指数、など
インフレ鈍化を示す指標が相次いだ。
そして中旬辺りから米国での企業決算発表開始。
地銀破綻の影響を大きく受けたはずの6大銀行決算は概ね
市場予測を上回り、全体でも S&P 500銘柄の約半数が
4月に決算発表を終えたがその内の約8割が市場予測を
上回る結果を残し、インフレによるコスト高の中
思いの外の健闘ぶり。
とは言え、市場予測自体が低かったからそりゃ上回るだろ
との声もあり、米株は中旬以降はほぼ横這いで、
日経平均も同様に 28,500〜28,700 辺りで推移。
ところが、3月に経営不安が話題となった米地銀の一つ
First Republic Bank で預金が4割も減っている事が報じられ
金融システムへの不安が再燃、米株下落は急落し
連れられ日経平均も 4/26に急落。
しかし、翌4/27には好決算株が下支えして下げ止まり、
最終日の4/28には前日の米Microsoftの好決算を受けた
米株上昇を引き継いで日経平均も上昇、4月を終えた。
日経平均の日足をもう少し長い期間で見ると以下の通り;
昨年3月末からの広めのレンジから既に上抜けており、
この3月9日の直近高値 28,734も超えた。
次の節目は8月の高値 29,222でしょうか。
なお、日銀のETF買いは、本年は1月、2月は無く
3月は 13日、14日と2度、約700億円が買われたが
4月は無かった。
日経平均の月足チャートは以下の通り:
緩やかな上昇トレンド(緑線)の中にある様にも見えるし、
2021からは横のレンジ(黄色線)の様にも見える。
さて、今後の動きはどうなるか?
尚、次のFOMCは5月2〜3日です。
以上です。