日経平均の2月の数値は以下の通り:
始値 27,483
高値 27,821 ( 6日)... 前月高値の27,502からは上昇
安値 27,046 (22日)... 前月安値の25,661からは上昇
終値 27,445 ... 前月終値比 +0.4%
1月〜2月の日足は以下の通り。
1月18日の日銀の金融政策決定会合で大規模金融緩和政策の
現状維持が決まり上昇を始めた日経平均は1月24日に
75日線と200日線とを上抜けすると、以後は2月2日未明の
FOMC結果発表を前に様子見機運で膠着。
そのFOMCの結果は以下の通り;
・利上げ幅は前回の0.5%から0.25%に縮小(事前予想通り)。
・声明には「今後も継続的な利上げが適切」との文言あり。
・パウエル議長会見では「インフレ沈静化のプロセスが
始まったと初めて言える」との発言あり。
この結果、売り気/買い気が交錯し、全体としては無難に通過。
その後、2月6日には「政府が日銀 黒田総裁の後任として
雨宮副総裁に就任を打診」とメディアが報道、
金融緩和政策継続の思惑が広がり、日経平均は一段上昇。
→ その後、これが誤報で実際の候補は経済学者の植田氏で
あると判明したが、植田氏も金融緩和継続が必要との
意見である事から悪材料にはならなかった。
その後、日経平均は企業決算やFRB高官発言、
米経済指標やそれらを受けた米株の動きなどに影響されて
上下しつつも、概ね75日線/200日線のある27,200近辺から
28,800円近辺までの狭いレンジ内で推移。
2月21日に米10年国債利回りが3.9%台に乗り今年の
高値を更新。
利回り上昇に加え、小売大手の冴えない決算/見通しを
受けて米経済先行きへの不安が高まり米株が大きく下げると、
翌22日には日経平均も大きく下落し上述のレンジを下抜け。
だが休日を挟んで翌営業日には米株の反発や
日銀次期総裁候補 植田氏の所信聴取にて
金融緩和継続との発言を受けてレンジ内に戻り、
そのまま上述の狭いレンジ内で月末を迎えた。
日経平均の日足をもう少し長い期間で見ると以下の通り;
昨年3月末からの広めのレンジ内での動きとなっている。
なお、日銀のETF買いは、昨年7月〜11月には無く
12月に1度、12月2日に約7億円分買われたが、
本年は1月に続き2月も無かった。
日経平均の月足チャートは以下の通り:
緩やかな上昇トレンドの中にある様に見えます。
さて、今後の動きはどうなるか?
今後も市場の最大の関心事は従来通りに以下の通りと思われます;
①米FRBがどこまで利上げを継続し、いつ利下げに転じるか。
②高金利が米経済にどの程度の悪影響を与えるか。
この判断材料となる経済指標(特に物価と雇用)やFRB高官発言、
などを受けて今後も上下すると見られます。
という中で、沈静化が期待された米国のインフレが
ここへ来てまた強まりだした事が大きな懸念材料です。
尚、次のFOMCは3月21〜22日です。
以上です。