日経平均の9月の数値は以下の通り:
始値 27,797
高値 28,659 (13日)... 前月高値の29,222からは下落
安値 25,805 (30日)... 前月安値の27,594からは下落
終値 25,937 ... 前月終値比 ▲7.7%
8〜9月の日足は以下の通り。
これを少し長い期間で見ると以下の通り。
4月頃から25,700前後〜28,400前後のレンジに入った感じの
日経平均、8月に続き9月もそのレンジを一旦上抜けする強さを
見せた時期もあったが、結局は下落してレンジ下限近くまで
下がってしまった。
背景は以下の通り;
市場の関心は8月に続き9月も以下に集中し、関連する経済指標や
FRB要人発言を受け上下する展開。
①インフレ対策でのFRBの金融引き締め見通し。
・9/20-21のFOMCでの利上げ幅が0.75になるか?
・その後、どこまで利上げされいつ緩和に転じるか?
②金融引き締めにより米景気がどこまで悪化するか?
8月中旬頃からFRB要人のタカ派発言が相次ぎ、米での
金融引き締め長期化への警戒感が徐々に強まって日経平均も下落。
これが8/26のジャクソンホールでのパウエル議長講演を受けて
更に下落し25日線(上図の青線)を割り込み、9/7には200日線(灰色線)
にもタッチした。
この頃までは9月のFOMCでの利上げ幅が0.5ではなく
0.75になる事を警戒されていたが、9/8頃からは0.75は
折り込み済みとの意識が高まり、折りからの原油価格下落や
米10年国債利回りの(一時的な)下落もあって株式市場は
買い戻しの動きが優勢となった。
原油価格(WTI先物)の値動きは以下の通り;
だが、9/13発表の8月の米CPIが予想外に高く、
「インフレピークアウト」との期待が打ち砕かれ米株は下落。
合わせて翌9/14には日本株も下落。
以後は米小売売上高の増加や失業保険新規申請件数の
減少など利上げ継続の要因となりそうな指標が相次ぎ、
加えて米10年国債利回りが過去10年以上無かったレベルまで
上昇した事もあり米株は続落、それに合わせて日本株も下落し
200日線を下抜けた上に27,000円、26,000円も割り込んで月末を迎えた。
米10年国債利回りの動きは以下の通り;
9/20-21のFOMCでの利上げ幅は想定通り0.75となったが
株式市場は「想定通りで反転上昇」とはならずに続落、
11月のFOMCでも利上げ幅が0.75になる事や来年も
利上げが続く事などへの警戒が強まり、株価は下げ続けた。
なお、日銀のETF買いは、7月、8月に続き9月も無し。
日経平均の月足チャートは以下の通り:
日足チャートでも保ち合いレンジの下限に来ていたが
月足チャートでも長期上昇トレンドのレンジ下限に来ており、
正念場です。
以上です。