週末に読書はいかが? 東西冷戦絡みの小説など? | 投資家リプリーの気まぐれブログ

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ウクライナを巡る情勢が緊迫化していますが、週末に読書などいかがでしょうか?

国際情勢に精通した作者による古い名著を2つご紹介します。

 

 

(1) フレデリック・フォーサイス著「悪魔の選択」

 

当時、ロシアと並んでソ連の中の共和国であったウクライナ。

そのウクライナの分離独立運動に絡み、世界がどちらに転んでも悲劇を招くような

悪魔的な2つのシナリオの選択を迫られる、という話です。

手に汗握る展開の中で、ロシアとウクライナの確執など体感する事ができます。

 

(2) トム・クランシー著「レッドストーム作戦発動」

 

東西冷戦当時の、ソ連を盟主とするワルシャワ条約機構軍(東側)と

米国を盟主とするNATO軍(西側)との欧州を部隊とした全面戦争の話です。

ソ連は西欧の肥沃な穀倉地帯奪取が目的、西欧は地元が戦場、という事で、

それらを破壊する様な核兵器は使われず、通常兵器による戦闘になります。

ソ連はまずはアイスランドを奇襲、そこを拠点に米国から欧州への補給路を断ち、

その上で欧州内を東から西に攻め込みます。

通常兵器を使った近代戦が軍事に詳しい作者によりシミュレーションされています。

 

この小説の頃は下の図の赤のラインまでが東側陣営で、軍事衝突時には

ドイツが戦場になると想定されていました。(緑と赤の間は中立)

 

それが、今は青のラインまで東に寄り、緑と青の間のウクライナが戦場になりそうな訳です。

当時よりもロシアに肉薄してきている格好です。

 

これでウクライナがNATOに加盟すれば、緑のラインが消滅し、その後の

軍事衝突の際はウクライナ/ロシア国境辺りが戦場になる訳です。

NATOの東方拡大にプーチンがどれだけ危機感を募らせているか、

想像に難くありません。

 

この小説を読んで赤のライン周辺が戦場と想定された頃の通常兵器による

戦闘シミュレーションを体感すると、戦場が青いラインまで東に寄った場合の

状況とプーチンの焦りを想像し易くなり、臨場感を持って最近の情勢を見る事が

できるかもしれません。

 

お勧めです。

 

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