最近、自分と甲状腺とのめぐりあわせについて、いろいろと考えてみました。
僕が医学生のとき、もともと内分泌、特に甲状腺に興味があったのはあったのですが、
実際、それをめぐまれた環境で専門とできるかは、大学の医局に属したとしても不確かだと思っていました。
というのは、大学の医局というのは、その主任教授が変われば、その医局の中心とする分野や方針が変わりますし、現に僕の出身大学も教授が脂質代謝専門の先生になり、内分泌が少し弱くなってきていると先輩の先生から聞かされたりしていました。
ただ、世の中の需要から考えると、糖尿病、脂質代謝が主流となることはとても良いことだと思いますし、必要なことだとは思います。
しかし、逆に、内分泌学を中心に学びたいと考えた時、本当の意味で十分な経験を積むことができる施設というのは必然的にすごく限られてきてしまうのです。
そのような背景の中、僕が大学を卒業した時、
卒後臨床研修が必須となり、2年間は専門を決めずにいろいろな科を研修することに。
僕は、出身大学の分院で研修をしたのですが、内科医として正式に勤務が開始となるのはその研修が終了した医師となって3年目からでした。
その時点で、大学へ入局するという選択肢もあったのですが、
大学で研修したことで大学の良いところ、悪いところをいろいろ知り、とりあえずは大学へ属さずに働いてみようと決心。
中目黒にあるとある総合病院で内科の後期研修医として勤務することとなりました。
そこで出会ったのが、M田先生。
内分泌代謝科専門医の先生で、僕の指導医になってくださった方です。
豪快で、一見内科医ぽくはないのですが、いろいろと教えていただき、
今でもお世話になっている先生です。
その先生が、僕が3年目の12月に退職することに。
その時点で、内分泌代謝科の医師は僕一人となってしまうことに。
今後をどうするか悩んでいたところ、M田先生より
「先生、甲状腺やりたいって言ってたよね。N病院っていう甲状腺専門病院の息子が僕の研修医時代の同期だから、ちょっと話してみようか?」
とのお話。
僕自身、大学へ属さない選択をした時点で、甲状腺を専門的に学べるとは思っていなかったので、即、「おねがいします。」と答えました。
そして、N病院で勤務できることになりました。
ここでであったのが、M先生。
僕の今があるのは、M先生のおかげといっても過言ではないです。
甲状腺を中心に、様々な内分泌疾患を経験させて頂き、在職中の4年間で内分泌代謝科専門医、甲状腺専門医を取得することができました。
本当は、もう少しM先生の下で働き、恩返しをできればと思っていたのですが、
様々な状況の変化もあり、N病院を退職することになりました。
そして、その後お世話になっているのが、現在のYクリニック。
実は今のクリニックの院長は、N病院の副院長だった方です。
院長が退職される際、大学の関係もあり、N病院の医師数が減っていたため、
医師となって4年目になる自分をN病院が雇ってくれたのでした(ある程度、推測の部分はありますが・・・)。
つまり、現在のクリニックの院長がもし退職されていなければ、僕はN病院へ就職していなかった可能性が高いのです。
そして、今は、その院長の下で、再び甲状腺漬けの毎日を送ることができています。
今年で医師8年目ですが、この短期間で内分泌学におけるこれだけ多くの経験を積むことができたのは、
一重に今まで出会うことができた先生方とのめぐりあわせの賜物だなと感じています。
この経験を少しでも多くの患者さんへ還元することが自分に責務だと感じる今日この頃です。