「あかつき」発射延期 | 「星を継ぐもの」

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あかつき・・・発射21日に延期


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◇超回転の謎に挑む
 金星は約46億年前、地球と同時期に誕生したと考えられている。直径が地球の約95%、質量が約80%、重力が約90%と非常によく似ている半面、大気の主成分が窒素と酸素の地球に対し、金星は約96%が二酸化炭素。地表の環境も90気圧、気温460度と過酷だ。

 金星の大気は常に東から西へ時速約400キロで流れている。金星の自転速度は赤道付近で時速約6キロと、地球の同約1700キロに比べ格段に遅い。にもかかわらずなぜ大気が動くのか。「超回転(スーパーローテーション)」と呼ばれるこの大気循環のメカニズムを解明することが、あかつきの最大の使命となる。

 あかつきは6種類の観測装置を搭載。うち5台はそれぞれ異なる波長をとらえるカメラで、金星の地表から高度約100キロまでの大気の動きを撮影する。残る1台は地球へ電波を送信し、周波数や強度の変化から気温などを測る。

 六つの「目」を持つあかつきは今年末、3億~4億キロの旅路を経て金星の楕円(だえん)周回軌道に到達、1周30時間で周回しながら2年以上探査を続ける。

 各国の金星探査機は、米国が60年代に「マリナー」、70年代に「パイオニア・ビーナス」を、旧ソ連も60年代に「ベネラ」を送り込んでいるが、大気の運動に特化したのはあかつきが初。一方、欧州宇宙機関が05年に打ち上げ、一足先に探査を始めている「ビーナス・エクスプレス」は大気の化学組成の探査が専門だ。日本の惑星探査機では軌道投入に失敗した火星探査機「のぞみ」以来となる。あかつきの責任者であるJAXAの中村正人教授は「兄弟のような日欧の探査機2機を連動させ、金星の実像を浮かび上がらせたい」と語る。

 ◇太陽光の圧力で帆走
 あかつきと一緒に打ち上げられる小型実証機「IKAROS(イカロス)」は、太陽光を大きな帆に受け、燃料なしで宇宙空間を進む世界初の「宇宙ヨット」だ。

 帆は14メートル四方。1円玉の5分の1の重さに過ぎないわずかな光の圧力を受け止めて進む。宇宙では重力や空気抵抗がないため、半年間で秒速約100メートルにまで加速できる。帆は、髪の毛の直径の10分の1という超薄膜で、携帯電話やカメラの電子基板と同じポリイミド製。電気を通すと、光の圧力を受けない「帆を降ろした状態」になる。部分的にこの状態にすることで、進行方向を自在に変えられる。表面には薄膜太陽電池も搭載。帆の制御や通信などの電力を賄うための技術試験も行う。

 繊細な帆は、打ち上げ時には直径1・6メートルの円筒状の本体に納めてある。ロケットから分離された後、分速25回転で回りながら、帆の四隅の重りを放出し、帆が徐々に四角く広がる。5日がかりの作業はカメラ6台で撮影され、1カ月後に地球に届く。

 宇宙ヨットのアイデアは100年ほど前からあったが、航行に成功した例はない。開発費は15億円。成功すれば十数年後に木星軌道を目指す計画もある。

 名前の由来にもなっているイカロスはギリシャ神話の登場人物。ろうで固めた手作りの翼で空を飛ぶが、太陽に近づき過ぎてろうが溶け、墜落死したとされる。JAXAの津田雄一助教(宇宙工学)は「我々のイカロスは地球と金星の間の宇宙空間を永遠に飛び続けます」。

 ◇4基の小型衛星も
 H2Aロケットには、さらに4基の小型副衛星も相乗りする。NPO「大学宇宙工学コンソーシアム」▽鹿児島大▽早稲田大▽創価大の4団体がそれぞれ作ったもので、コンソーシアムの衛星「UNITEC-1」は金星付近を、その他の3衛星は地球周回軌道を目指し、宇宙通信技術や集中豪雨予測のための大気水蒸気観測など独自の研究が計画されている。

 H2Aは18日午前6時44分14秒に打ち上げられる予定。まず地球周回軌道に入る小型副衛星3基を切り離し、次いであかつき、イカロス、UNITEC-1の順で分離し、それぞれ金星を目指す。

⇒・・・・・・悪天候のため、21日に延期。