かつて一世を風靡したアニメ「宇宙戦艦ヤマト」には、「イスカンダル」という星が登場します。
イスカンダル星には放射能を除去する装置があり、宇宙戦艦ヤマトは放射能に汚染された地球を救うため、その星に向かうといったストーリーでした
地球にとってイスカンダルは、救済の象徴になったわけですが、じつはその名は、古代の英雄であるアレクサンドロス大王に由来します。
マケドニアのアレクサンドロス大王は、ギリシャの哲学者アリストテレスに学んだのち、東方の大征服に出発します。
彼はマケドニア兵、ギリシャ兵を引き連れて、ペルシャ帝国に侵入して征服します。
その後も東方に向かい、最終的に彼の帝国は、東はインダス川から西はエジプトにまで領域を拡大しました。
紀元前331年、アレクサンドロスは、ひとつの漁村に目をつけ、都市を建設します。
その都市は、彼の名をとって「アレクサンドリア」と命名されました
アレクサンドロス大王は、ほかにも60以上のアレクサンドリアを築きました
そのアレクサンドリアは、アラビア語では今日でも「イスカンダリーヤ」とよばれています。
アレクサンドロスは、アラビア語では「イスカンダル」とよばれるからです。
「宇宙戦艦ヤマト」の向かう星は、その英雄の名にちなんで命名されたのです。