現代社会において,女性にとって,こどもを妊娠し,出産することには,経済的に何のメリットもない。
子どもを妊娠した時から,仕事はそれまで通りとは行かない。
出産が近づけば,就労はできなくなるし,出産後も,育児のために長時間の制約を受ける。
当然,その間は,収入は減少し,あるいは途絶えることになる。
さらに,子供が成人するまでの養育・教育にかけるため,多額の支出を余儀なくされる。
一人を子どもを成人させるまでにかかる費用は,教育内容にもよるが,少なくとも3000万円くらいはかかると言われている。
家1件が買える値段である。
さらに,忘れてはいけないのは,出産にともなう健康リスクである。
かつては,出産にともない死亡する妊婦は少なくなかった。
今では死亡することは稀であるが,それでもゼロではない。
また,出産に伴い,体調を崩す女性は決して珍しいことではない。
育児により,精神的・肉体的に多大なストレスを受ける女性は,むしろ一般的だろう。
こう考えると,女性にとって,子どもを妊娠・出産することにメリットは何もないのではないか,との疑問が湧いてくる。
いっそのこと,子どもを作らずに生活したほうがよい生活を遅れるのではないか,と考える女性が増えて当然である。
現に,身の回りでも,そのような考えに接することは少なくない。
こういった女性が増えていけば,生まれてくる子どもが少なくなることは予想される。
画像は,日本の人口のこれまでの推移と予測である。
日本の人口が急速に減少していくことが予測されている。
これは,ほぼ間違いないであろう。
そもそも,夫婦二人から子どもが生まれる以上,夫婦からは,人口維持のためには,2人以上の子どもが生まれなければ,人口は維持できない。
(実際には,結婚しない人もいるし,全員の子どもが成人できるわけではないので,2人では足りない。)
人口が減少することは,社会の衰退であり,社会として不安になることは当然であろう。
しかし,この問題は日本だけの問題ではない。
下図は,世界人口の推移である。
産業革命期ころから,異常に人口が急増していることがわかる。
地球上に,数十億もの個体がある大哺乳動物は人間しかいない。
しかも,人間は,哺乳類の中では比較的大型であり,大量の食料・エネルギーを費消する。
その結果,人類は,ものすごい勢いで環境を破壊し,化石燃料は枯渇しつつある。
すでに,世界の人口は,地球の容量を超えるスピードで,増えているのである。
自然環境下で,異常に増殖した生物は,やがてピークに達し,その後,急速に減少する。
どうして,人間が,この例外であるといえるのであろうか。
世界も,やがて,日本と同じように,急速に人口減少するであろう。
人間は,地球上で異常増殖してしまった。
自然の摂理に従えば,今の人間の個体数はピークに達しつつあり,やがて,急速に減少する。
結婚・妊娠・出産は,我々は,個々人の自由意志の,事由な判断の結果と考えていたが,実は,我々は,自分自身が自覚しないだけで,自然環境下の制約のもとで行動しているにすぎないのではないか。
そう思うと,人間が以下にちっぽけな存在であるかと思わされる。
急速減少した人類が,その後,どうなるのか?
もはや,人類自身では,人類の未来は,どうにもなららないのではないだろうか?
46億年前に誕生した地球上では,様々な生物が進化を遂げてきたが,その進化の途中で,生命の大量絶滅もしばしば経験している。
すべての生物がやがて死ぬように,すべての種も,いつか絶滅するのであろうか?
とすると,人間も,自然界の制約から逃げ出すことはできず,いつか絶滅するのだろうか?
急速な人口減少社会を目の当たりにすると,これは,人類滅亡のスタートのように思えてならない。


