いつもの如く時差記事ですが(苦笑)今月13日、閖上(ゆりあげ)の灯篭流しに行ってきました。

名取市閖上のことは、震災1ヵ月後にこのブログでも記事にしましたが、津波で消えてしまった町です。
ニュースではよく被災地を評して「壊滅的な被害」とか「甚大な被害」という表現を耳にしますが、我輩的には、閖上には「消えてしまった」という表現がしっくりきます。
多くの人も犠牲になりました。
名取市の死者行方不明者は1003人、その多くが閖上の方です。。。




7月にも閖上を訪れてみましたがその時の様子です。
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閖上は津波で、瓦礫もたいして残らないほど、跡形もなく流されたのですが、残った瓦礫もほぼ片付けられて、ホントに何もなくなりかけてます。

子供たちが植えたひまわりもありました。
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しかし残念なことに、肝心のひまわりは虫食いがひどくて写真にとりませんでした^^;

今回の灯篭流しには、地元住民の方の並々ならぬ情熱と執念を感じました。


灯篭流しの会場は、閖上のすぐ脇を流れる名取川河川敷だったのですが、先着1000人のみの参加で、替わりにその様子が、200mほど離れた閖上中学校の校庭に設けられた特設ステージのスクリーンに投影されてました。
閖上中学校は震災当日、避難場所となったのですが、今はもう、廃墟と化してます。

道路から校庭へと続く道にも、灯篭が並べられてました。

真っ白で見えませんが、ステージ上のスクリーンに灯篭流しの模様が生中継されてました。

閖上には、我輩の住処から車で30分と近いので、仕事や私用でなにかと訪れてました。
正直に言えば、小さな漁港がある大きな住宅街という印象で、震災前には特別な思い入れとかはなかったです。
でも、用事がなくても港を見にふらっと出かけたりとか、身近な存在の町でもありました。
今でも目をつむると、何の苦もなく元の町並みを思い浮かべることができます。

廃墟となった校舎に投影される住民の方のメッセージ、スクリーンを通して見える灯篭。。。
涙がボロボロこぼれました^^;


最後にサプライズイベントがあったのですが、なんと花火大会でした。

閖上では毎年夏に花火大会が催されてました。
我輩も毎年のように見にいってました。
川を挟んで隣の、仙台市の田んぼの畦道で、のんびりと花火見物したものです。
例年とは打ち上げ場所も規模も違いますが、閖上の花火大会。。。こんなに心をふるわせた花火大会はなかったです。
一生忘れられないであろう花火大会でした。




花火が終わると、家路につく人はみな、路肩に残されたひしゃげた車や瓦礫に気をとめることもなく、元の閖上があった場所とは反対方向へと歩を進めていきました。

閖上の住民の方達は、閖上復興に向けて必死にがんばってるようです。
我輩も、これからもずっと応援したいと思ってますし、あの場所にあったあの町を、生涯忘れることはないでしょう。