今日は一部でご好評をいただいたブログ小説です(^^)v

D/O氏のブログに公開したときは、前半、後半とわけてアップしましたが、今回は一気にアップします。


相場を舞台にした男と女の愛憎劇、とくとご覧ください。。。


ブログドラマ
「DB商事㈱のある一日」


ここは某所のDB商事株式会社
昼下がり、社内きってのすちゃらか社員のテペは、いつものように屋上でサボろうと思い、コーヒーを淹れに給湯室に立ち寄ったところ、そこにはむせび泣くM君がいた。

「どうしたんだい!M君!こんなところで・・・」
「あっテペ君、いや・・・なんでもないんだ・・・」
「なんでもないって・・・エリートの君が泣くなんて・・・なにか仕事でヘマしたのかい?」
「・・・実は、恥ずかしい話なんだが、昨夜、欧州通課のポン子に振られてね・・・なさけなくてさ」
「そっかぁ、でもあいつは評判悪い女だぜ。あっちこっちで男を手玉にとってるらしいし・・・」


その会話をこっそり盗み聴きしていたのは、同じく欧州通課のユロ子であった。
「ちょっと!聞いたわよ!M君!あなたあたしじゃ物足りなくてポン子にも手を出そうとしたのね!」
「ひゃっ!」と声を裏返し、たじろぐM。
「いや・・・今のはただの冗談だよ。そんなことでボクが泣くわけないじゃん、なぁテペ君」
「う~ん、たしかにポン子はかわいいし人気があるからなぁ( ̄∇ ̄;) ハッハッハッ。会長(D/O氏)の女らしいけど・・・(-ω- ) 。えっ!そういうことじゃなくて(°◇°;) 」
KYなテペは咄嗟の状況判断ができないばかりか、よく人の話をスルーするのである。

「ほら!もう逃げられないわよ。なんてヒドイ人なの。こないだだってあたしから1000pipsもとったくせに、あたしになにか不満でもあるの!どうしても別れたいなら、これまであたしから奪ったものすべて返してちょうだい!10000pipsじゃ足りないわよ!」
Mににじりよるユロ子。壁際に追い詰められるM。


とそこへ、たまたまお茶を入れに給湯室へ入ってきたのは、社内随一の派手好きで知られる資源国通課のコアラ子であった。
気まずい雰囲気などものともせず、さりげなくMに流し目を向けて「あら、M君、こないだはありがとね。とても楽しい夜だったわ」
と火に油を注ぐようなことを平気で言うのである。
もはや窮地に追い込まれたMは顔面蒼白で、嫌な汗が体中の毛穴から吹き出るのを感じた・・・

ユロ子はもはや怒り心頭、頭から湯気を出さんばかりに(給湯室なだけに)Mにつかみかかった。


Mのネクタイをつかんで首を絞めようとするユロ子。
「あんたって人は! 最低!」
「ちょっとやめてくれ!苦しい・・・話せば分かる・・・」


二人の間に割って入り、ユロ子を止めようとするテペ。
「ユロ子さん、ちょっと落ち着いてください。M君はたしかに浮気性であっちこっちで女に手を出して、X常務にもいつも注意されてるけど、悪いやつじゃなんです!」
とついつい余計なことまで言ってしまうのである。
「キャー!、もう殺してやる!」とさらに激高したユロ子は再びMにつかみかかった。


この修羅場を背に、コアラ子は悠然と湯飲みにお茶を注ぎ、化粧くささをプンプン残して給湯室を出て行こうとした。
そしてその刹那、Mに氷のような冷たい視線を送った。
ユロ子に首をしめられながらもコアラ子の刺すような視線を感じたMは、まるでナイアガラに落ちてしまったような絶望を感じた。


その脇でテペはコアラ子の後姿を眺めて「イイ女だなぁ」とのんきなことを思っていたのである。


とそのとき、たまたま給湯室の前を通りかかったのは、オセアニア通課のキュイ子であった。
キュイ子はユロ子に首をしめられてるMを見て絶句した。
「え・・・なに・・・」
ただならぬ気配を感じたユロ子が振り返ると、キュイ子とまともに視線がぶつかった。
常軌を逸した情景に怖気ついたキュイ子は、何も言わずその場を立ち去った。
そう、Mはキュイ子にも手を出していたのである。
そのことを敏感に察知したユロ子は、もはや我を忘れて「あんたってサイテー!」と喚きながら、€柄のネイルアートの施された爪でMの顔をネコキックのように引っ掻いた。
そして最後に、思いっきり往復ビンタを喰らわすと「このロクデナシ!」と吐き捨てて給湯室から出て行った。
呆然としながらその場に倒れこむM。


その横で「大丈夫かい?」と、のほほんと聞くテペ。


とそこへ「あら、ゴメンあそばせ」と給湯室に入ってきたのは、なんと欧州通課のポン子であった。
「もてる男はつらいわねぇ」とひとり言のようにイヤミを言いながら、カップにコーヒーを注ぎ、一口飲んだあと、飲み口についた口紅を指先でふき取り、その指をMの頬に拭うようにこすりつけた。
「そういえば、ドル美さんも最近相手してくれないって泣いてたわ。罪な男ね。じゃ」そう言い残してポン子は給湯室を出ていった。


「ポン子もやっぱりイイ女だなぁ(゜o゜)」とテペもまた、ポン子に引き寄せられるように給湯室から出ていった。


もはや起き上がる気力も失せたMは、体中をフナムシがはいずり回るようなおぞましい感覚を味わいながら、薄れゆく意識の中で「次は頑張りましょう^^]という会長の声がたしかに聞こえたような気がした・・・



注)M君は気を失っただけです。


※この物語はフィクションです。実在の人物とは一切関係ございません(笑)


出演していただいた、いつもステキでかっこいいM君にはあらためて御礼申し上げます<(_ _)>