“ある物”を探すため、
自宅の物置を捜索したところ、
そいつは確かに眠っていた
10年前に封印したエレアコである
それを仕事場に持ち込み、
昼休みに使うことにした
“弾き語り”をするためには、
技術の向上は必要不可欠と言える
だが、
そのギターのネックは反り、
弦高が高くなっていて非常に弾きにくい
きちんと弦を抑えなければクリアな音が出ない
すでに指先が悲鳴をあげている
やはりまだ、
技術は錆ついている模様…
ただ、
弾きにくいギターを征服出来たあかつきには、
どんなギターも弾けるようになるはず…
そう願いたい
昼食の時間さえも惜しんで音楽に打ち込む
技術向上のためと、
“奇跡のMELODY”を完成させるために…
自分にしては、
やけに一生懸命すぎると思っている
一見すると前向き
その実態は…
ある一つの心配事がきっかけとなった
心配事は時として不安をもたらす
それが“嫌な予感”という名の“剣”に姿を変え、
我が心臓に突き刺さっている
その痛みのせいか、
睡眠時間と食欲が奪われた
今の自分を支えているもの…
ギターを奏でていなければ、
“剣”が心臓を突き破ってしまいそうだ
そんな心境に陥っている
逆にギターを奏でてさえいれば、
“剣”は突き刺さったままで済む
“剣”と親友になれさえすれば、
共に生きて行ける
自分の力量からすると、
これが精一杯だろうな…
おそらく、
我が心から“剣”を抜けるのは、
この世にただ一人しかいないのだから…