Good-bye Girl Ⅱ | The project of “BE MY BABY”

The project of “BE MY BABY”

ー No-Professional Musician's Action Plan ー

過酷な旅の最終日


あとは4日間で毎日利用させていただいた羽田空港へ行き、


帰路に就くだけ…


という訳にはいかないのであった


原宿で途中下車し、


髪を切ってから帰る予定を組んでいた


そこのオーナーとは、


東京に住んでいた頃からのお付き合い


上京の際には必ずと言っていいほど立ち寄る


その結果、


1年の半分くらいは東京で髪を切っていることになる


いつもと変わらない髪型


いつもと変わらないカットに要する時間


穏やかに時は流れていた


その中でもアシスタントの方と過ごす、


決して長くはない時間が好きである


彼女は我が勤務先の後輩に似ており、


それがきっかけで仲良くさせていただいていた


シャンプーの時や頭皮のケアの時、


指先の心地よい力加減


やけに若者風なブローをしてくれる彼女…


それも、


いつもと変わらないはずだった


そんな時、


入れてくれた紅茶を口にしながら彼女から告げられた言葉


「私、3月いっぱいで辞めるんです」


前日にも聞いたこの言葉


「まさか君までもか…」


そう思いながら会話は続いた


今後の進路についても聞かせてもらったのだが、


もしかしたら、


彼女とはこの場所で再会出来るかもしれない…


そんな予感がした


それでも、


4月からの彼女の新しい門出にエールを送り、


これまでお世話になった事への


感謝の言葉を捧げた


そして、


「もし再会できたら、飲みに行こう!」


と約束を交わした


当たり前の風景の中にあった当たり前のものがなくなる…


寂しい気もするが、


当たり前のものが作り出す次の風景にも興味があるのも確か


今回お別れを告げた彼女達の未来を、


心の中で応援していたい


出来るだけ気にしていたい


今回の旅では“奇跡のMELODY”は降りては来ず、


“別れの旅”となってしまったようだ


だが決して悲しい旅ではない


彼女達が“希望”への扉を開け、


羽ばたく直前の素顔に出会えたのだから…


いつもとは違う形の“奇跡”


きっと“天使”の仕業…