『物語のつづき』




物音と話し声に気付き、薄っすらと目が覚める。




相変わらず時間の経過が分からない『場所』で、どれ程眠ったんだ


ろうか、カーテンを挟んで隣で患者と看護師が話をしていた。




話の内容からして、ボクと同じ様に肺の手術をしたみたいだ。




ボクは目が覚めると、少し痛みを感じ始める。




その痛みは、切った所ではなく右胸の上部からだった。




看護師が巡回に来ると、ボクに話しかける。




「大丈夫ですか?」




「少し、胸が痛いです。」




「痛み止めします?」




「お願いします。」




この時点では、ジッとしていればそこまでの激痛ではなく、耐える事は


出来たが、我慢せずにお願いをした。




看護師は、すぐに痛み止めを用意し、点滴の連結されている部分から


注入する。




痛み止めを入れた後、問いかける。




「ちょっと、ベッド起こしてみますか?」




「あっ・・・はい。」




ボクの返答に反応して、ベッドを起こそうと看護師がベッドのリモコンを


手に取り、ベッドを起こし始めた。




少しの振動が、痛みを激痛に変化させ、思わず声にもならない。




「・・・はぁっ!!」




例えるなら、棍棒で思いっきり胸を突かれた様な激しい痛みだ。




「大丈夫ですか!?」




看護師は、すぐに作動を止める。




「あっ・・・はい・・・痛いです。」


「しばらく、このままでいいです。」




動けば、また痛みが走ると思った。




「戻さなくてもいいですか?」




「はい。このままで。」




「じゃぁ、ナースコール手元に置いておくんで、何かあったら


いつでも読んでくださいね。」




「わかりました。」




激痛の名残が、ジワリジワリとボクを追い込んでいく。