『物語のつづき』



「手術の時の体勢は、右脇を上にした状態で望みます。」



「もちろん安定しないので、正面と背中から器具で挟んで安定させます。」



「で、こんな感じで(-_-)3箇所切るんですが…」



と先生が図を描いてくれるが、無表情の顔文字みたいになっている。



「肺は、上中下と3つに別れていて、岡田さんの場合右肺の上部に影があるんです。」



「その為に、手術の際は左肺だけに人工呼吸器を入れて、右肺をしぼませた状態にします。」



「…。」



ボクとおやじは食い入る様に、先生の言葉と説明書に描く図と文字に集中してる。



「下の切り口からカメラを入れてモニターを見ながら、上の2箇所の切り口から正常な組織を1箇所。異常と思われる組織を2.3箇所採取してきます。」



「はい。」



それしか言葉が出ない。



「採取した部分は、えぐれてしまい縫合できないので、簡単に言うと専用のシールの様な物を貼り付けます。」



「そうなんですか、そんなんあるんですねぇ。」



凄く、医学に興味が湧いてくる。



実際何もなく健康で、医学の世界を目指さない人では、絶対に聞けない世界での話だ。






「あとは、採取した組織を顕微鏡等で調べて、結果が出るのが1週間後位ですね。」



「そうですか。」



「…。」



おやじは、黙ったまま先生の話を聞いている。

先生に身を任せるしかないと思っていて、何か発見がある事を願うだけだった。


「ただ、リスクもありまして…」



始まった。



おやじやおふくろが、毎回聞かされていた言葉。