『物語のつづき』



談話室には、カップコーヒーの自動販売機があり、3つのテーブルに各4脚の椅子。壁沿いに10脚程の椅子が向かい合わせに並んでいる。


簡易的なキッチンも設置されていて、洗い物や、お湯を入れたりする事ができる。



おやじは自動販売機でカップコーヒーを買い、テーブルのある椅子に座る。



昨日、睡眠がよく取れなかった事もあって眠気が襲い、検査を待つ間仮眠を取った。



温かいコーヒーは手を付けられず、ほろ苦い香りを残しながら温もりを失っていく。






目を覚ますと1時間が過ぎていて、おふくろが病室に戻って来ているか様子を見に行った。



病室におふくろの姿は無く、再び談話室に戻って行く。



談話室に着くと、テーブルにカップコーヒーが置いてあるのが見え、飲んでいない事に気付いた。



廊下が見える様に座り、ぬるくなったコーヒーを飲んで待っていると、ベッドを押してる看護師が、おふくろの病室の前で止まるのが見えた。



おやじはコーヒーを飲み干し、病室に向かう。



おふくろは麻酔がまだ効いてる様で、呼び掛けに反応はするが半分眠っていた。


「また後で、医師から説明があると思いますのでお待ち下さいね。」



「分かりました。」



ベッド脇に立って、おふくろを見つめる。






しばらくして、おふくろの主治医が訪れ、おやじを別室へ招く。



「結果なんですけど、やっぱり胆管の入口が狭くて、結石を取りに行く事が出来ませんでした。」



「そうですか。」



「なので、しばらく抗生剤を打って炎症を抑えて行きましょう。」



「お願いします。」



最良の結果は得られず、おやじの顔にも疲れが見えた。






春日井の病院では、主治医が神妙な顔をして、ボクの所を訪れていた。



「岡田さん。ちょっと相談って言うか、提案なんですけど。」



「はい。今度は何ですか?」



軽く笑って返す。