カテ室の準備が整い、ボクは看護師と共に移動する。
前回と同じ様に、主治医がカテ室から出てきてボクを
迎い入れる。
おやじは、それを見届けるとその場を去り、デイルームに
向かった。
デイルームとは、病棟各階にあり面会や休憩などできる
談話室みたいな場所で、10テーブルが置いてある位の
スペースに給湯器とカップドリンクの自動販売機が設置
されている。
おやじは自動販売機でコーヒーを買い、窓際の席に座った。
窓からは病院敷地内にある池が見え、数羽の水鳥が水面に
浮いている。
空には飛行場が近くにある様で、飛行機が頻繁に行き交う。
その風景を見ながら、おやじは紙コップに注がれたコーヒーを
両手で包み、ぼんやりとしていた。
ボクは一度、股の部分からカテーテルをして、下大静脈フィルターを
挿入している為、股の部分からのカテーテルが出来ない。
その為、首の血管からカテーテルを挿入し処置をしていく。
数時間後、処置が終わりカテ室からボクが出てくる。
おやじは、看護師にデイルームに居る所を声かけられ、ボクが
出てきた事を伝えられると、集中治療室に向かって行った。
ボクに変化は見られず、首にガーゼがしっかりと張られている
だけだった。
もちろん、人工心肺も人工呼吸器も付いている。
しばらくして、看護師が声を掛けてきた。
「岡田さん、結果をお話したいと先生がおっしゃっていますので
前回もお話させて頂いた部屋なんですがわかりますか?」
「あぁ・・・わかります。」
「そうですか。じゃぁ、そちらへお願いします。」
集中治療室を出て、おやじは主治医の元へ向かう。