主治医は、「説明事項」と書かれた複写の用紙に

今までボクに起きた事を書きながら、まるで復習

するかの様におやじに話す。






呼吸困難・・・。






ショック状態・・・。






心肺停止・・・。






その、あまりにも重い言葉が胸に響き

おやじの脳裏に、ボクを最初に見た時の光景が

よみがえる。




「現在は、まだ集中治療室で人工心肺と

人工呼吸器を付けてサポートしています。」






「・・・はい。」






「血栓溶解剤を使用しての治療も続けていますが、


肺動脈圧が少し下がりました。」






「・・・はい。」






「血栓が溶けてきた可能性があります。」






「・・・え?」


予想外の報告に、おやじは驚いた。






「肺動脈圧が下がったと言っても、今までが

異常に高いので安心は出来ません。」






「はい。」






「明日の午後検査して、それがある程度

改善されていれば人工心肺から離脱できます。」



「改善されていなければ、血栓を溶かして吸引する

治療が必要です。ただ、うまく行かない可能性も

あるし、悪化させる危険性もあります。」



「それと慢性的なものだった場合は、


また考えなければいけません。」



「あしたの検査で、何らかの進展はあると思いますが

まだまだ、予断は許されません。」






「はい。」






大きな一歩ではないけど、小さな光が見えた。


ボクが倒れて、4日目の事だ。