おやじは、昼過ぎ頃病院に着いた。
入院初日に、車で面会に来た時とは勝手が違い、
電車では乗り継ぎの関係もあって、家から病院に着くまで
約4時間かかったらしい。
すぐに、ボクの居る集中治療室へ向かう。
準備を済まし、部屋へ入っていくと
「おはようございます。奥さん大丈夫でした?」
と、看護師がおふくろの事を気に掛けてくれていた。
「あぁ、ありがとうございます。疲れからきたみたいで、
今は家で留守番させてます。」
「そうですか。お父さんも、無理されないで下さいね。」
挨拶を交わすと、おやじはボクの元へ近づく。
ボクは変わらず、器械につながれた操り人形の様に
ベッドの上に居た。
おやじの顔が、少し曇る。
しばらくして、主治医が来た。
「あっ、おはようございます。お父さん、これまでの経過と、
これからの治療法について少しお話させて頂きたいんですが、
よろしいですか?」
「はい。わかりました。」
おやじは、また良くない話を聞かされると思い
余計、顔が曇る。
場所を変え、用意された席に座り主治医の話を待つおやじ。
主治医は、カルテとレントゲンの画像を用意し
ゆっくりと話し始めた。