中二病すぎる夢日記 | ファッションディレクター"タクナカガワ"ブログ

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たくさんの友人たちと山の中であるものを探していた僕。

ひたすらあたりを探し回るもなかなかそのナニカは見つからない。

川に差し掛かり、渡ろうとすると

ちょうど川の真ん中あたりで突如足を取られた。

真ん中は深く、そして速い流れが生まれていて

そこから先へ進むのを拒むような自然の恐ろしさを感じながら、僕は身を崩した。


川辺で見た安らかなイメージとは一転して

真ん中の流れは殊の外速かった。

なぜかこの時

「iPhone7はたしか防水だから大丈夫だけど、ガラケーの方は水に濡れたらヤバいよな」

という気持ちが一気に頭を駆け巡って、2つの携帯を握りしめた右手を濡らさないように空へ伸ばしながら

僕はあっと言う間に、その先にある20mほどの滝に飲み込まれていった。


幸いにも滝壺は深く、怪我もないまま

僕はそのまま流れに乗って滝の下の川辺に身を寄せることができた。

川に流されたのは僕一人。

みんな心配しているだろう。

でも、一刻もはやく探し物を探さなくてはいけない。

濡れた身体を引き摺りながらも、僕はナニカを探してそのまま川下へ向かって降りていった。


ふと、山奥だというのに人を見つけた。

3人の若い女性だった。

彼女たちは、古くなり蓋のしてある井戸の前で

訝しむような表現を浮かべながらなにかを話していた。

「どうしたの?」

人に会えた嬉しさから、僕は何の疑いもなく話しかけた。

「この中が、、、」

1人が蓋を開けてくれたので覗き込むと、

何だかわからないが本能的になにか良くないものが入っていた。

多分なにかの死骸なのではないかと思う。

だが、別なものを探している僕にとっては

これがなんなのかは正直重要なことではなかった。

それに、普段は頭の片隅にいる小さな不安がいつにも増して大きく成長し、

この場に留まってはいけないと大声で叫んでいた。

僕は彼女たちに別れを告げてその場を立ち去った。




しばらく山を降りるとひらけた場所へ出た。

古びた工場のようなものが並ぶ閑散としたその場所は

ほんのりと人の残り香を残しながらも人の姿は皆無だった。

これが昼なのか、夕方なのか、すでに時間の感覚のない僕は

この辺りでこれが夢であることに気付いた。

「これは、夢。」

そうわかっていても、なぜか言い知れない不安がこの場所に来てからずっとぼくを付き纏っていた。

しかし探し物を早く見つけてなんとかしたい。

そう思って骨組みだけとなった建物の残骸を調べていると、僕の頭上をなにかの影が横切った。

見上げると、ガンツみたいな全身黒いスーツを着たイカツイ男が見たこともないようなハイテクそうな銃を構えてこちらを見ていた。

瞬時にこれはまずいと思った。

なんとかしなくてはという思いが頭の中を駆け巡る。

でも、動かない。

動けない。

恐怖で固まった僕に向けて、イカツイ男は躊躇いもなくレーザーのような銃を発射した。

右腕の手首より少し上を貫かれた痛みで、僕はようやく身体の自由を取り戻した。


急ぎ逃げ出そうとすると、ふいに荒々しい声が聞こえてくる。

周りを見ると、最初にナニカを探していた友人たちがいつのまにか集まっていた。

そして、友人たちもまた、似たようなスーツを纏った男たちに追われていた。

なぜ追われるのか、僕らにはまったく心当たりがなかった。

先ほどの男に背を向けて天井のない廃墟の中に逃げ込むと見知った顔が見えた。

「これ、どうなってんの!?」

叫ぶように声をかけるも

「わかんない!とにかく隠れろ!」

逃げ惑う彼らもまったく心当たりがないようだった。

ただ、追われている。

そして、スーツの彼らは僕らの命を狙っている。

それだけが僕らにとって唯一の事実だった。

男たちは着ているスーツの影響なのか異常なまでの身体能力を持っている。

僕らを悠々と飛び越えるような跳躍力。

あたりの廃墟を軽々と壊せる腕力。

絶対に勝ち目はない。

多分、この状況下で全員逃げるのは困難だろう。

この状況ははっきり言って絶望しかない。

下手をすれば全員射殺される可能性の方が高い。

でも

"殺さなければ殺される"

なにかの映画で観たようなシチュエーションが、まさか今僕の目の前にある。

僕らは腹を括って"戦う"という選択を選ぶことにした。


はっきり言って怖かった。

殺されるのも、殺すのも。

でも、やらなければならないと思った。

自分も、仲間も守るため。

僕は横に落ちていた廃材の朽ちかけた鉄パイプを拾って大声で叫びながら、僕の目の前まで迫っていたスーツの男に襲いかかった。

しかし、彼等はやはり戦闘のプロだった。

僕が1人に照準を定めたのを見計らったかのように、スーツの男たちは4人でぼくを取り囲んだ。

そして、全員同時に僕に銃を発射。

倒れていく時、視界に僕が以前好意を寄せていた女の子の姿が薄っすらと見えた。

10年以上会っていない。

でも変わらない姿に少し安心した。

殺されるのが僕でよかった。

彼女が無事に逃げてくれることを、心の底から祈った。

意識がゆっくり消えていった。


目が醒めた。

僕は全裸で下半身がぬるま湯に浸かった状態で変な機械に入れられていた。

穴を開けられたはずの右手はなぜか治っていた。

そしてなにかの目線を感じた。

ふと見上げると、少し目線より上に見えるガラスから、僕を襲った男たちの1人が僕を見ていた。

一瞬恐怖心に襲われたがそれよりも怒りの感情の方が優った。

はっきり言って殺してやりたかった。

きっとやつらは僕の仲間も殺しているか、または仲間を僕と同じような目に合わせているのだろう。

僕の目が醒めたのを確認したそぶりを見せた後、僕を襲った男は無言で立ち去った。

直接の害が与えられなかったことで、ちょっと安堵の気持ちと冷静な感情が頭に浮かんだ。

おなか、すいたな。

それにやけに右腕が痛い。

見ると、二の腕を一周するように赤い線が見える。

なんだろう、これ。

痛痒い。

気を失ってる間になにかされたのだろうか。

くそ、ハラタツな。

しかし捕まっている身。

下手に騒ぎを起こすのは得策ではない。

僕を閉じ込めているこの変な機械も、騒いだところで出られないだろう。

とりあえずぬるい水からはい出て、低すぎる小さなロフトの上に身体を預けた。

そして目の前に近付いた小さなガラスに張り付くようにして、僕は周りを観察することにした。


ガラスから見える小さな世界。

しばらく覗くと、いくつかの情報が手に入った。

排水管が剥き出しになった薄暗い建物の中。

外には人が何人も見えた。

僕を捉えたスーツ姿の人が何人か通り過ぎたが、薄汚れた服装でスーツ姿のやつらに使役されている様子の人もいくらか見受けられた。

そして、僕を閉じ込めているこの機械は建物の中の通路のようなところにいくつか並んで置いてあるようだ。

他にも捕えられている人がいるのだろう。

仲間が生きている可能性を見出して、少し安心した。

建物自体も奥行きがあって、かなり大きそうだ。

この機械から抜け出せたとしても容易には外へ出れないだろうことも理解した。

安心感と不安が入り混じって、ふと我にかえる。

おなかすいた。

さっきも思ったが、おなかすいたのだよ。

最後にごはん食べたのいつだっけ?

もはや思い出せない。

でも、お腹が空くくらいの時間が経過していることは確かだ。

最近ちょっと肥えたからちょうどいいか。

なんてくだらないことを考えていると、ガラスの向こうに見知った顔が見えた。

あ!

あれは僕が好意を寄せていた女の子だ!

生きてた!

生きてたんだ!

涙が出るほど嬉しかった。

彼女はなにかの作業をしている途中のようだったが、僕のいるガラス窓を見たと同時に大きく目を見開いて驚きの表情を浮かべた。

しかし、多分スーツのやつらに使役されているのだろう。

僕の方をチラチラ見て少し嬉しそうな様子を見せたものの、それを悟られないように平静を装っているようだった。

彼女は急かされるようにすぐガラスの前から去ってしまった。

でも、拘束されている上にガラス越しの再会とはいえ、僕は幸せな気分に満たされた。


そのまま少しすると、先ほどの彼女が慌てるそぶりで現れて、ガラスの下をゴソゴソしていた。

ガラスの下にはポストの受け口のような隙間があり、そこから小さな銀のトレイに乗った肉と麦を炊いたような食事が現れた。

彼女は何も言わず、すぐに去っていった。

ありがとう。

きっと隠れて用意してくれたのだろう。

ありえないくらい涙をながしながら、僕はガラスから見えないように姿勢を低くして、手づかみで久しぶりの食事を満喫した。

人の優しさとはこうまでも人を幸せにするのだな。

そこで食べた塩のみで味付けされた硬い肉と、パサパサの麦ごはんは、今まで食べたどんな食事よりも美味しいと思った。

絶対的な窮地に身を置きながらも、僕は彼女の優しさを噛み締めていた。

何度拭っても抑えられない涙。

愛に溢れた食事のありがたみを心の底から感じた。


少しして、ガラス越しに人があらわれたのが見えた。

またもや全身スーツ姿の男だった。

忌まわしい記憶が蘇る。

抑えられない憎悪に身体の隅々までが支配されるのがわかった。

同時に、ガラス越しの男は目の色を変えた。

「おい、こいつが目覚めたぞ!」

いや、ずっと前から起きてるの知ってんじゃん。

間抜けな言葉に、余計苛立ちが募る。

しかし、集まってきた男たちの目線は僕の目ではなく、僕の二の腕だった。

ふと、二の腕を見る。

先ほどの赤い線が、いつの間にか見たこともない文字に変わっている。

そして、暗い部屋にも関わらず文字は気持ち悪い蛍光イエローにぼんやり光り出していた。

「なにこれ!」

焦り、というか戸惑いというか、気味が悪いというか、なんとも言えないヌルッとした感覚が僕の中に広がった。

そして

ガチャ

目の前の壁がゆっくりと開いていった。

「おめでとう、お前は仲間だ」

突如優しい声が響いて、スーツ姿の男たちはなぜか満面の笑みを浮かべながら歓迎ムードで迎え入れるムードを放ち出した。

ハッキリ言ってこいつらのことは大っ嫌いだ。

でも、今は彼らに従って、仲間を探し脱出することの方が大事。

「ありがとうございます」

心にもない言葉を口にしながら、僕はゆっくり外に出た。


外に出たが、彼らは特になにをするわけでもなくそのまま方々に散っていった。

拍子抜けした。

なにかが待ち受けているのかと思ったが、まさかの放置。

自由に動けるじゃん!

僕は揚々とフロアを回りだした。


僕が捕まっていた場所から少し歩いたところで、僕は食事を差し入れてくれた彼女を見つけた。

彼女は、僕が放り込まれていたような機械に閉じ込められていた。

そして瞬時に理解した。

きっと、僕に差し入れをしたことがバレて閉じ込められたのだろうことを。

彼女はほぼ意識がない状態で、虚ろな目を開けてぼうっとしていた。

その姿を見て、冷静な判断なんて出来なかった。

壁を思いきり叩くと、あんなに頑丈そうな機械はたやすく壊れた。

僕の感情に呼応するように、二の腕の文字は強く発光していた。

僕と同じようにぬるま湯に下半身をつけられた彼女を抱き抱える。

僕はなぜか泣いていた。

周りに、全身スーツ姿の男たちが集まってきて、僕を抑えだした。

僕は泣きながら、彼女を救おうと暴れだした。





そして目が覚めた。

夢だった。

なんて中二病感満載な夢だろうw


振り返る度恥ずかしくなるけど、あまりに鮮明過ぎたので、記録としてw



おしまい。


和輪羽


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