仕事や家事、育児などで、ストレスや疲労は知らず知らずのうちに溜まってしまうものです。


そのようなとき、都会の喧騒から離れて静かな自然の中でのんびりと過ごしたいという人も多いのではないでしょうか。


森林浴にはリラックス効果や健康効果があります。



森林浴とは


森林浴とは、樹木に接し、精神的な癒しを求める行為です。


自然美を見直し、森をつくる意欲を高めようとの想いから生まれたもので、海水浴日光浴になぞらえた言葉です。



「森林浴にはリラックス効果がある」「自然の中にいると心が安らぐ」

ということはよく言われていて、実際に森林浴で癒されたという体験を持つ人も多いと思います。


ですが、その具体的な効果や理由について聞かれると、答えられないという人もいるのではないでしょうか?




森林浴効果 その1「フィトンチッド」


森林浴の効果については様々な角度から検証が行われ、科学的な根拠に基づいていることが判明しています。


その結果、森林浴の効果の源には

「フィトンチッド(phytoncide)」

「マイナスイオン(negative air ion)」

2つがあることがわかっています。



フィトンチッドとは、樹木などが発散する化学物質のことです。


植物が傷つけられた際に放出し、殺菌力を持つ揮発性物質のことを指し、このフィトンチッドには微生物の活動を抑制する作用があります。



森林に入ると、独特の森のにおいが 漂うことに気がつくでしょう。

このにおいの正体が、森林から放散されている成分、フィトンチッドです。


森の中には、枯れ木や落ち葉、動物の死骸など悪臭の原因となるものが多くあります。


しかしながら森の中で深呼吸すると、体中に新鮮な酸素が行きわたり、爽快感が得られるはず。


こうした新鮮な空気だけを感じることができるのは、フィトンチッドの消臭・脱臭作用によるものなのです。 



フィトンチッドには消臭・脱臭作用のほか、健康や癒し、安らぎを与える効果があることもわかっています。


そのため私たち人間はこのフィトンチッドを嗅ぐと、精神が落ち着きリラックスすることができるのです。




森林浴効果 その2「マイナスイオン」


森林浴の効果の源には、マイナスイオンもあります。


マイナスイオンは、大気中に存在する負の電荷を帯びた分子の集合体です。

主に空気中の過剰電子によりイオン化した大気分子の陰イオンを表す用語ですが、健康問題に関する際はマイナスイオンと呼ばれます。



天然のマイナスイオンは森の中、そして特に水しぶきのあがるところに多く存在しています。



マイナスイオンには爽快感、静けさ、空気の清浄さがあり、それらには快適性を向上させる効果があります。


私たちの体にとって、空気中のプラスイオンとマイナスイオンが理想的なバランスにあることが大切です。



プラスイオンが多い場合は酸化の影響で、老化、血行不良、アトピー性皮膚炎、さらにはうつ病やノイローゼなど心の症状を引き起こす可能性があります。



その反面、マイナスイオンは副交感神経に作用し、体をリラックスさせ、細胞を活性化して疲労を回復させるなど様々な疾患の予防に有効です。



さらにマイナスイオンが多い環境では酸化が抑制され、アンチエイジングへの期待も高まります。

森の中は、フィトンチッドとマイナスイオンに満ちています。

この効果を利用したのが森林浴で、健康向上と精神的なリラックス効果が同時に得られるというわけです。




森林浴の具体的な効果とは


森林浴の効果は具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。


「フィトンチッド」と「マイナスイオン」の作用により、以下の効果が期待できます。



・副交感神経活動が活発化

(精神の鎮静)


・交感神経活動を抑制



・唾液中のコルチゾール

(ストレスホルモン)の濃度が低下


・緊張感や疲労感が緩和



・血圧、脈拍数低下



・病気に対する免疫力UP



・脳波のα波の増加



・ナチュラルキラー細胞(NK細胞)が活性化し、主な抗がんたんぱく質の増加


・生活習慣病の予防や改善



フィトンチッド、マイナスイオンは共に目に見えるものではありませんが、共に抜群のリフレッシュ効果をもたらしてくれます。



森林浴の効果は、人それぞれ異なった形で表れます。

血圧が高い人は下がり、低い人は上昇するなど体が本来の健康な状態に向かうもので、これを生体的調整効果と呼んでいます。


心理的にも身体的にも自分がリラックスできる方法で、休日やちょっとした時間に森の中で体を休ませてみてはいかがでしょうか。