八重山諸島は有人島と無人島をあわせて

30を超える島々から構成される。



代表的なものを挙げると、2013年の時点で、有人島には石垣島(石垣市)、竹富島、西表島、小浜島、黒島、新城島(上地と下地)、鳩間島、由布島、波照間島、嘉弥真島(以上、竹富町)、与那国島(与那国町)など、 12の島々があり、無人島には大地離島、平離島、尖閣諸島

(以上、石垣市)、仲御神島、内離島、外離島、赤離島(以上、竹 富町)、祖納地崎(与那国町)など、計20の島々がある。  



上記有人島のうち、最も面積の大きい島が西表島(289.27km²)であり、次いで石垣島(222.48km²)である。



波照間島は日本最南端の島であり、また与那国島は日本最西端の島であるとともに、台湾との距離がわずか111kmという国境の 島でもある。  



八重山諸島の島々は、その形状から「高島」と「低島」に 分類できる。



「高島」は標高500m前後の高い山と川がある島であり、石垣島がその代表である。


石垣島には、標高525.5mで、沖縄で最高峰の於茂登岳があり、その山麓から宮良湾に流れ込む宮良川がある。



「低島」は隆起珊瑚礁からな り、山があっても標高が100m未満であり、川はない。その代表が竹富島である。  





このような地形の違いは農業の違いとなって現れている。すなわち、水資源が豊富な「高島」では水田稲作が行われているが、それほど水資源が豊富ではない「低島」では畑作のみが行 われている。



「高島」であれ「低島」であれ、そこに人が居住する以上、農業のためだけではなく、生活のためにも水資源は 不可欠である。



八重山諸島は「台風銀座」の異名を持ち、毎年6月から10月にかけて数個の台風が上陸することから、とかく台風の被害ばかりが強調されがちであるが、その一方で「雨乞いの儀礼」があることからもわかるとおり、台風がもたらす雨は「恵みの雨」ともなっている。



八重山諸島の気候は亜熱帯海洋性気候であり、例えば、石垣市の年間平均気温は2324度と暖かい。このような亜熱帯性気候の島に暮らす人々に とってはむしろ干ばつや水不足こそが深刻な問題であった。その事情は現在でも変わっていない。  



ここで石垣島と竹富島について触れておきましょう。



石垣島は八重山諸島の行政、経済、文化の中心地であり、八 重山諸島の他の島々への交通の拠点ともなっている。



地形的には「高島」であり、島の主要部がほぼ正方形をなしていて、その南部に人口が集中している。主要部の中心に聳えるのが沖縄 最高峰の於茂登岳であり、その山麓から宮良川が流れている。 



主要部の西北部の川平地区と崎枝地区には、通称で川平半島と 屋良部半島と呼ばれる小さな半島が伸びており、風光明媚な川平湾、崎枝湾、名倉湾を形成している。



主要部の東北部には平久保半島(伊原間以北)が伸びており、その先端には平久保灯 台がある。



また、石垣島北部には「野底マーペー」の伝説で知られる野底岳(標高282.4m)がある。  



竹富島は周囲がわずか9.2kmの「低島」である。人口は 300人程度であるが、島全体が国立公園になっており、「星の砂」の島として知られるとともに、島の至るところに御嶽があり、御嶽や年中行事に関する数多くの祭祀や芸能が残っていることでも知られている。



なかでも、種子取祭は竹富島最大の祭祀であり、国の重要無形民俗文化財に指定されている。また、集落は島の中心部に集中しており、その全体が重要伝統的建造物群保存地区となっている。



さらに島の特産品であるミン サー織が伝統的工芸品となっているという、小さいながらも全国でも唯一と言っていい珍しい島なのである。