嫌なことを我慢できない「新型うつ」


昔からの典型的なうつ病というのは、うつ状態がずっと続くものだが、「現代型のうつ」と呼ばれるものは、職場にいるときだけうつ状態で、あとは比較的元気でいられる。


そのような現代型のうつに対して、抗うつ剤が効く場合と聞かない場合があり、専門家の間でも議論がある。


「現代型のうつ」について確実に言えるのは、病気のせいなのか、サボりなのか、理由は定かではないが、嫌なことがあったときには我慢ができないという特徴があることだ。


そのため、「職場に行きたくない」という気持ちが、すぐに出社拒否などの行動に結びつく。あるいは、職場が嫌だという気持ちから、自殺にまで行くこともある。


「新型うつ」といえども病気の兆候がある以上、単なるサボりということで片付けるわけにはいかない。

このようなメカニズムのはっきりしないものは、医療の力だけでは解決できない。医師と本人の双方が努力していくことが必要になる。


医療機関で処方される薬で可能なことは、不快な感情を和らげるということまでだ。「感情」そのものに対するアプローチはできるが、その後の「行動」に対しては、薬だけでは有効な解決策をもたらすことはできない。


行動化をコントロールする能力を身につけるには、行動療法などの心理学的なものを用いるか、自分自身で努力してコントロール能力を高めていくことが必要だと思う。


うつにかぎらず、どんな病気でも、「だるいから会社に行けない」と考えるのか、「だるいけど会社に行こう」と考えるのかでは、大きく違う。


「気の持ちよう」という面があるのも確かだろう。自分の「気の持ちよう」も少しずつ変えていかないと、解決につながらない。


コントロール能力は、小さいころからの積み重ねでできあがったものだから、大人になってから「行動化を我慢する力をつけなさい」と言っても、そんなに簡単にはいかない。


だから、後天的に行動化をコントロールする能力を身につけるには、何らかのテクニックも必要になってくるのです。