ダーレー・ジャパン・ファーム | たきおんの競馬日記

ダーレー・ジャパン・ファーム

ダーレー
ダーレー・ジャパン・ファームとは現在のアドマイヤムーンの馬主名で、代表はJRAの獣医だった高橋力氏。

アドマイヤムーンの移籍話についてはあまり興味はありませんでした。
てっきり僕はドバイに買われていって、向こうで種牡馬入りするものだと思っていたのですがさにあらず。
ウィッキペディアなどで検索してみますと、宝塚記念後の休養中、ゴドルフィンから40億円での移籍のオファーがあったとのこと。
アドマイヤの近藤オーナーは天皇賞・秋後の移籍の可能性が高いと記者会見で述べましたが、結局ゴドルフィンではなくグループの日本法人、ダーレー・ジャパン株式会社による買収が発表されました。

ダーレー・ジャパンの100%子会社ダーレー・ジャパン・レーシング有限会社は、2003年に南関東公営競馬の馬主資格を取得。
シーチャリオットや今年のジャパンカップダートにも出走したフリオーソなどを所有。
その後、高橋力氏が代表を務めるダーレー・ジャパン・ファーム名義でJRAでの馬主資格を申請したものの却下されました。
これにはダーレー側も異議申し立てをしたようです。
そして今年の7月についに認可され、正式に馬主登録されたんですが、アドマイヤムーンの移籍と何らかの関連はあるのでしょうか。


高橋力氏は、ダーレー・ジャパン㈱、ダーレー・ジャパン・レーシング、ダーレー・ジャパン・ファームと三つの組織の代表だったのですが、11月1日にダーレー・ジャパン㈱とダーレー・ジャパン・レーシングの代表をいきなり解任されました。
その件について競馬ブックに高橋氏自身のインタビューが掲載されていたのですが、高橋氏自身まったく予期せぬ出来事だったようです。
高橋氏が推測するに、JRAや生産者側と友好的に交渉を進めていた高橋氏の運営方針に対し、ダーレー本部からは生ぬるいとみられていたのではと語っています。
まるで高橋氏が苦労した馬主資格を取得したとたんにお役御免といった感じですが、JRAの馬主資格を持っているダーレー・ジャパン・ファームの代表は高橋氏が継続されていて、そのあたりはよくわかりません。

もちろんゴドルフィングループが日本に牧場を持つことは悪いことではありませんし、日本人もアメリカやアイルランドで馬産を行っています。
ダーレーは、船橋競馬場に有力な競争馬を走らせ、地方競馬界に少なからぬ活性を与えています。
アドマイヤムーンはグループのダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスに繋養されますが、大切なエンドスウィープの血を国内に残せることはよかったと思います。

ただ本来賭博が御法度のこの国で競馬が許可されているのは農畜産業振興、つまりは馬産地保護にあるわけだから、日本の馬産をおざなりにはして欲しくないですね。
巨大なゴドルフィンの資本力に対して、日本の馬産は中小が多いですから対抗は出来そうにありませんし、実際にシンコーファームなどの牧場が買収されていっています。
そういう点からダーレーの馬主資格問題でも政官界に警戒感が強かったようです。
社台グループとの対立構図も言われたりしていて、実際にディープインパクトの種牡馬獲得では争ったようですね。
ダーレー・スタリオンコンプレックスではアドマイヤムーンの他、ディクタット、ファンタスティックライト、アルカセットなどが繋養されます。
今後のダーレーグループの動向から目が離せません。

高橋氏によると、天皇賞のパドックでのアドマイヤムーンへのファンの反応が非常に冷めているように感じられたとのことです。
モンゴル勢の台頭によりファンの心をシラケさせた大相撲のようにはなって欲しくないですね。