友人からの推薦にて。

手塚治虫作品ということで、期待と信頼を持って買いました。



著者は手塚治虫氏。

手塚 治虫(てづか おさむ。初期のみ「おさむし」と読ませた。本名:手塚 治、1928年〈昭和3年〉11月3日 - 1989年〈平成元年〉2月9日)は、日本の漫画家、アニメーター、医師。大阪府豊能郡豊中町(現在の豊中市)に生まれ、兵庫県宝塚市育ち。医学博士の学位を持つ。血液型はA型。 日本のアニメの先駆者。漫画の神様とも呼ばれている。

なんとなく「おさむし」と読みたい感じがします。
詳しいプロフィールはWiki をどうぞ。



主人公・結城美知夫を見て思ったのは「悪の華」。
恐喝、拉致、暴行、詐称、潜入、懐柔、殺人、教唆・・・
およそあらゆる悪事を冷静かつ大胆に、平然とやってのけます。

 「そこにシビれる!あこがれるゥ!」

・・・ってことはありませんが、その様は圧巻。
彼は実に聡明にして、破綻が無い。
(人格は破綻しているかもしれませんが)


1976年連載開始にして、同性愛を取り扱っている点も特徴。
現在でこそ市民権を得ている(一大産業?)男性の同性愛ですが、
恐らく当時は、その悪の手口共々、物議を醸したのではないでしょうか。


「手塚治虫にしては珍しく、性と悪が題材となって~」
というようなレビューもありましたが、
彼の興味が一貫して「人間」にあると考えれば、なんの意外性もない、
寧ろ最も題材とすべき所ではないか、と個人的には思います。

結城の悪事を止めようとしつつも、愛欲に負け、
まさに手のひらで踊らされてしまう賀来神父。
結城が人間の持つ「悪」の象徴であるのなら、
彼は道徳と欲望の狭間に苦しむ人間の代表かもしれません。

国家によって歴史の闇に隠蔽された殺人兵器「MW」をめぐり、
結城の野望は身近な人だけではなく、
警察、政治、さらには民衆をも巻き込んでいきます。

見事なピカレスク(悪漢小説)だと思います。
模倣犯が出なければいいですが・・・

まあ、結城は女性と見紛うほどの容姿なので(事実女性にも変装する)
おいそれと到達できる所では無い気もしますけどね。

2008年06月01日に読了しての感想が

 「これは映画になったら面白そう」

でしたが、朝起きたらニュースになっていたという。

玉木宏が初の悪役、殺人鬼に!手塚治虫の衝撃作『MW-ムウ-』映画化!

なんとタイムリー。

で。

賀来神父が漫画と違いすぎました。


非常に面白かったで「映画は失敗だったね」とならないことを祈ったものです。


結果はどうだったんでしょう?(映画を見ていないので・・・)



MW(ムウ) (1) (小学館文庫)/手塚 治虫


MW(ムウ) (2) (小学館文庫)/手塚 治虫