何度か書店で表紙を見かけて、気になっていた作品。
まさに全くの初挑戦。原作者も作画者も知りませんでした。
日本をモチーフにした架空の国で繰り広げられる戦争の漫画です。
原作は佐藤大輔氏の「皇国の守護者」(中央公論新社)。
佐藤 大輔(さとう だいすけ、1964年4月3日 - )は、石川県出身の小説家・ゲームデザイナー・漫画原作者である。
主に軍隊物のボードゲームをデザインしていて、そこからライターに。
そして作家になったという経緯がある方のようです。
作品中断や原稿落としの評判があるようですが、
同時に高い評価を受け、それらの続編を望むファンも多いようです。
Wikiにかなり詳しい経歴と、批評が載っていたので、 興味のある方はそちらを。
漫画は伊藤悠氏。
ウルトラジャンプで『皇国の守護者』(原作:佐藤大輔)を連載、これまでも手練れの漫画家として一部の評価は高かったが、この作品で人気作家の仲間入りを果たす。同作は原作者と編集のトラブルにより、全5巻で完結となったが、再開続行の期待の声も大きい。 作品「影猫」「黒白」「黒突」「面影丸」。
舞台は人と龍との間に結ばれた<大協約>が世界の根幹を成す架空世界。
西洋の集合体のような大国「帝国」の侵略を、日本をモチーフにした島国「皇国」が迎え撃つ、という話。
表紙のカラー絵は上手ですが、漫画自体はちょっと線が粗い気もしました。
5巻読み終わった時は、それも気にならなくなっていたので、それも味といえるでしょうか。
あと「女性」と「その他大勢」の描き方に差がありすぎ(笑)
戦争は決して好きではない、寧ろ嫌いな方なんですが、
表紙の勇ましい絵と、サーベルタイガーを率いて戦う兵、という設定に心惹かれて試してみました。
結果は、大当たり。
非常に面白かったです。
情報戦、戦の陣形、容赦のない死、極限での人間模様・・・
いろんな意味で、実に戦争。
その中で、主人公「新城直衛中尉」の冷静な狂気が光る。
戦闘用に飼い慣らした巨大なサーベルタイガー(剣牙虎)を
「僕の猫」と呼ぶギャップが、少し微笑ましいです。
戦争の綿密な調査と知識に裏づけされたストーリ展開だなぁ、と感じました。
敵と対峙する陣形の説明などは、小説よりも図解の方が分かりやすいと思うので、
戦術初心者の僕にも入りやすかったです。
多くの伏線を残したまま終わっていますが、
第一部・完、そして小説をどうぞ、という見方をすれば、
いい終わり方をしている気もします。
別れ際は、少し余韻を残すくらいで。
次への期待が高まり、心に強く印象が残りますから。
皇国の守護者〈1〉反逆の戦場 (C・NOVELSファンタジア)/佐藤 大輔

