元盗撮男の懺悔日記

元盗撮男の懺悔日記

盗撮で前科2犯となったダメ男の
再犯防止のための懺悔、
そして辞めたくても辞められなくて苦しんでいる盗撮犯が少しでも思いとどまってくれることを願っての
ブログです。

「前回と同じだから分かってると思うけど」

と前置きされたうえで、略式請求に対する説明が始まりました。

 

この説明と手続きは、検察官ではなく事務官により行われました。

 

まずは「略式請求とは何か」の書類がプリントアウトされ、私の前に置かれました。

 

罪を100%認めていて、定職についている被疑者にとっては(私のような人間)、

略式はメリットしかありません。

 

後日裁判所より送られてくる確定された罰金を納付すれば全てが終わります。

裁判を受けることもなく、「懲役刑が求刑されるかも」という不安もありません。

制度上は、裁判所が「略式に適さない」と判断すれば強制的に正式裁判に持ち込まれるそうですが、

通常はあり得ないと思います。

 

その代わり、100%有罪が確定します。

つまりは、前科者になります。

 

無罪や情状を争うつもりであれば、略式は拒否し、通常通り起訴してもらう方がいいでしょう。

 

何度か痴漢や盗撮の裁判を傍聴した事がありますが、

裁きを受ける被告人にとっては、それはそれは「恥ずかしい」ことです。

氏名や住所が全て晒され、

傍聴人が集まっている裁判の中で、自分の性癖を全てさらけ出され、

情状人として呼ばれた家族や会社関係者が、死文が犯した罪について検察や裁判官から質問を受け、

被告人は黙って下を向いて耐えるしかありません。

 

事実を争うつもりがないのであれば、素直にありがたく略式を受け入れる方が得策です。

 

説明書きの中で一つ気になった事が

「被疑者の略式希望の取り下げにより正式な公判に持ち込めるが、判決は変わりません」

というような内容の事が書かれていました。

 

例えこちらが罪を認めていたとしても

弁護士の働きや情状などによって、裁判官が下す判決は変わる可能性はあるはずです。

しかし、検察が作成したこの書類には

「裁判をしても、略式でいっても、結果(判決の罰金額)は変わらない」

とはっきりと書かれていたのです。

 

これには正直驚きましたが、あえて質問はしませんでした。

私には関係のない事ですので、変にケンカを売るようなことをいう事は得策ではありません。

 

全ての説明を、書類を見ながら口頭で受け、

納得できたという証拠に署名します。

検察が裁判所に略式請求する際に、この署名も必要となります。

(刑事訴訟法にも明記されています)

 

証拠や調書をまとめた書類を事務官が部屋の外に持っていきました。

おそらく裁判所にこの書類を送付するための手続きに行ったのだと思います。

 

その間、私は検察官と向かい同士で2人きりになってしまいました。

 

気まずい空気が流れましたが、検察官より

「私も多くの性犯罪を扱ってきましたが、

男として同情できる事件もありました。

しかし、この事件は、全く同情できません、全くです」

とはっきり言われました。

 

「これは性犯罪ですよ、分かっていますか?」

 

私は「はい、すいませんでした。」

と謝るしかできません。

 

厳しい言い方をする検察官でした。

 

しかし、2回目にもかかわらず、略式で済ませてくれ、

サラリーマンである私の将来が潰れない配慮をしてくれました。

 

とてもありがたい事でした。

涙の一つでも流してお礼を言うべきだったのでしょうが、

緊張で涙は流れませんでした。

 

事務官が部屋に戻ってきて、全ての手続きが終わりました。

 

席を立つ際に、「ありがとうございました」とお礼を言うと、

目は合わせてくれませんでしたが、「はい」とだけ返ってきました。

初めて検察官とあいさつのコミュニケーションが取れました。

 

部屋を出る際に事務官がエレベーターまで送ってくれました。

勝手に建物をフラフラされると困るのでしょう。

 

エレベーターが到着すまでに間、今後の流れについて簡単におさらいしてくれました。

数週間で裁判所より判決と振込用紙が送られてくるので、

期日までに振り込むこととの事。

 

本来であれば判決は、判決が出てから双方ともに異議がなければ2週間程度してから決定しますが、

問題なければ届き次第早めに振り込むように言われました。

(確定前に振り込むことに同意する書類も、略式の説明の時に署名しました)

 

受付にカードを戻し、建物を後にしました。

 

なんとなく、駅の方向ではなく、遠回りして検察と裁判所の敷地を一周して帰ろうと思いました。

特に意味はありませんでしたが、

自分の人生を左右することとなった建物をしっかりと見て帰ろうと思ったのだと思います。

 

検察の建物の裏に、数週間前に私が閉じ込められた

検察調べの際の待合室の建物が見え、横には多数の護送車が止まっていました。

 

中ではたくさんの人たちが絶望にくれながら、

お尻の痛さに耐えながら下を向いているのだろうと思うと

胸が締め付けられそうになりました。

 

駅の近くのコインパーキング近くで父親に電話をし

結果を伝えました。

 

父親らしく

「分かりました」

とだけ返ってきました。

家に出向いて謝罪したい旨伝えましたが、

今はみんな疲れているか今はやめてほしい、気持ちは理解したといわれました。

 

殴られてもいいので早く謝罪したい気持ちでしたが

それが叶わないことに、とても苦しい気持ちになりました。

 

昼から仕事に行く必要がありましたが、

とりあえず妻に直接説明する必要があったので、

急いで電車に乗り家に戻りました。