判決が出た翌日、私はお世話になっている女性刑事の吉本さんに連絡をした。
(吉本さんとは、弁護士の城田先生から連絡がある度に話を聞いてもらっていた。)
警察署に電話すると、男性刑事の松尾さんが電話に出た。
松尾さん「ごめんね。今吉本、外してるんだよね。
明日ならいるから。
多分昨日の判決のことだよね?
…………………納得してるはずないよね?」
松尾さんたち刑事さんは、判決の内容を知っていた。
私「はい……………。」
松尾さん「求刑が7年なのに懲役2年半なんでしょ?絶対納得いかないよ…………。
でも、こればっかりは僕たち警察はどうにも出来ないんだよね。」
と、申し訳なさそうに言ったので、私は泣きながら
私「◯◯警察署の方には、本当に感謝してもしきれないくらいお世話になったんで………。」
と餌付きながら伝えた。
松尾さん「いやいや、僕たちは仕事しただけなんで。橘さんが頑張ったんだよ。」
私はこの「頑張った」という言葉が嬉しく、涙が止まらなかった。
私「結局私の画像は出てきたんですか?」
松尾さん「アイツが「携帯返して欲しい」って言うから、ロック外して全部の画像確認したんだけど、橘さんのものと思われる画像は出てこなかったよ。」
私「他の人の画像も全部削除してくれたんですね。」
松尾さん「全部削除したから。でもアイツまたやるから。」
私「よかったです。私もそう思うので、本心としては死んでほしいんですけど。」
松尾さん「そりゃそうだよね。アイツ反省してないし。
実は僕、そろそろ異動になりそうなんですよ。
本当は、橘さんがどうしているか気になってはいたんだけど、男の俺が連絡すると嫌かなって思って、あえて連絡しなかったんだよ。」
私「やっぱり、気を遣わせてしまいますよね。皆さん本当に気を遣ってくださったので。」
松尾さん「いや、本当に橘さんが頑張ったんだし、異動しても忘れないから…………。
明日吉本に全部話すといいよ。俺より女の人の方が話しやすいでしょ?
全部受け止めてくれると思うから。」
私「本当にお世話になりました………ありがとうございました…………。」
と、終始泣きながら会話をし、電話を切った。
いい刑事さんに出会えて本当によかった。