私はまともに呼吸も出来ず、





激しい動悸と(そばにいる人に聞こえるのではないかと思うくらい、心臓が飛び出そうな激しい動悸)、





めまいと、





吐き気に耐え
(ちなみに私は嘔吐恐怖症なので、非常に辛かった。)、






体を震わせながら証人尋問を受けられるのだろうか。






てゆーか裁判所まで無事にたどり着くことが出来るのだろうか。






過呼吸を長く起こすと、




手足がパンパンで動かなくなり、




立ち上がることすら出来なくなってしまい、





車椅子で移動をすることになる(経験あり)。








仮に車椅子で裁判所まで行けたとしても、まともに受け答えが出来るとは思えない。




だって呼吸すらまともに出来ないから。







私はあまりにも発作に苦しまされていたので、




精神科の主治医には安定剤と吐き気止めを多めに出してもらい、




この発作のことを、カウンセラーの佐々木先生に電話することにした。








佐々木先生はまず、今の私の父との関係を心配し、本題に入った。





佐々木先生「まず、1番最初にこのような過呼吸を起こしたのが、車の中に居るときに見知らぬ男性に大声で怒鳴られた時。

次にレジで七菜子さんの後ろに並んでいる男性に恐怖を感じ過呼吸を起こしたんですよね。」





私「はい。」






佐々木先生「その男性たちは七菜子さんの家に来た犯人と似ていますか?」





私「いえ、二人とも年齢も見た目もバラバラです。似てません。」





佐々木先生「その他にはどのようなときに過呼吸を起こしますか?」





私「何もしていない時も急に発作が起きたりしますが、外出時と夕飯時が多いですね。」






佐々木先生「夕飯の時ってお父様いますか?気を張ってません?」






私「います。張ってます。」






佐々木先生「被害にあった方って、加害者に似た見た目の人がダメだったり、加害者と同じ年齢の人がダメだったりするんですよ。

七菜子さんの場合、男性の見た目が全てバラバラなので、つまり男性そのものがダメだったりしません?」





私「します!私の場合、中学生くらいの大人っぽい人から、おじいちゃんまで全員怖いです。」






佐々木先生「男性がキッカケで発作を起こしている可能性が高いと思うんですね。
なので、お父様が居る夕飯時にも発作が起きやすいんだと思います。
『また男性に何かされたらどうしよう………』という予期不安て、すごく癖になりやすいんですよ。





私「そうなんですね。」





佐々木先生「お父様と一緒に別々に夕飯は食べられそうですか?」





私「うちの父は『そんなに俺が嫌いなのか!』とぶちギレすると思います。


この前も、私が夕食時に過呼吸を起こして別室で横になっていた時、いつも私がやっている食器洗いを父がやっていたみたいで、


妹が父に『あたしが洗うからいいよ』と言っても、


『いいよ別に!俺は暇なんだから!』と怒鳴る会話が聞こえてきたので………………、


何なら発作も父の前では起こせないですね……………」






佐々木先生「本っっっっ当に面倒なお父様ですね!他所様のお父様のことを言うのもなんですが!」





私「いや、本当のことですし、むしろ父の味方になられるよりずっといいです。
父には『子育て失敗した!』と言われましたので…………。」






佐々木先生「よく言いますよね!!
お父様の言うことが全てではないので…………。
早く元気になって、お父様と別々に暮らせるといいですね。
とりあえず、今でも行っていると思いますが、外出をする時にはなるべく近場を選ぶようにしたり、必ず誰かと一緒に居るようにして、安定剤は持ち歩くようにしてください。」




と言って私を労い、次に佐々木先生は、証人尋問があった時の話をしてくれた。