父と母に責め続けられた翌朝、
吉本さんが教えてくれたカウンセラーさんに電話するために必死で起きた。
この日、
母は友達と外出し、
父は仕事で、
妹は仕事が休みだったので、
別宅に住んでる姉と姪っ子がうちに来て、妹と私の4人で過ごすはずだった。
母はどんな気持ちで外出したんだろうか。
リフレッシュ出来るだろうか。
私が自殺を考えてないか心配ではないのか…………
と、一瞬思ったが、心配だったら出掛けないだろうと思った。
私は早速カウンセラーさんに電話した。
だが、ずっと話し中で、10分、15分経っても電話が繋がらなかったので、
「あ、カウンセラーさんにすら話をさせてもらえない…………。
この先あたしの人生、見えない何かがずっと邪魔して、ずっと運が悪くて地獄なんだろうな…………。」
と、思っていたところ、吉本さんの
「いつでも連絡してね」
の言葉を思いだし、吉本さんに連絡した。
これで吉本さんに電話が繋がらなかったら、本気で頸動脈を切るつもりでいた。
「もしもし、吉本です。何かあった?」
私はこの声を聞いて安心して涙を大量に流した。
私は吉本さんに、ずっと言えなかった父の本性を話した。
私がパジャマ姿で刑事さんに挨拶したとき、
「隙を見せるな」と言われたことや、
カウンセリングを進めたときの父の対応や、
前日の拷問についてを話し
母が「家族バラバラで生活したい」と言い出したことを話したとき、吉本さんはすぐに、
「え?行こうか?今からそっち行くよ!」
と、うちの家庭内の異常性をすぐに理解してくれて、自宅まで迎えに来てくれた。
私は姉と妹に「警察に行ってくるね」とだけ言ってうちを出ていった。