私は法律事務所から帰宅した後、しばらく横になってから、刑事の吉本さんに電話した。







「もしもし?七菜子ちゃん?」







と刑事の日村さんが電話に出た。








日村さん「ごめんね~。吉本今仕事で出ちゃってるのよ。
あ、弁護士さんに会えた?」








私「はい。実は今日会ってきて、国選弁護人になってくれるとのことだったので、お礼もかねて報告に電話しました。」








日村さん「あ、そうだったんだね~。城田先生いい人だった?」








私「はい。優しくて話しやすい先生でした。」








日村さん「よかった~。そうだよね~。
木村さん(検事さん)よりはずっっっっと話しやすいよね~!」







と、私が検事の木村さんに拷問のような取り調べを受けたのを知っていたので、心配していてくれた。







日村さん「城田先生、こっちまで来てくれたの?」







私「母が車で送っていってくれました。」






日村さん「あ~、そうだったんだ~。ごめんね、うちで送ってあげればよかった。」







私は刑事さんが、法律事務所まで送迎してくれると思わなかったし、何よりここまでしてくれようとする気持ちが嬉しかった。



(後日、吉本さんにも連絡したところ、全く同じことを言われて、同じことを思った。)







私「あの………差し支えなければなんですけど、犯人の職業って教えてもらってもいいですか?」







日村さんの話によると、犯人は仕事をクビになっていて、クビになる前は医療従事者だったらしい。







犯人がどんな仕事をしていたとしても驚いたが、まさか医療従事者だとは思わなかった。







性犯罪をしてきた手で、何人の人に触れてきたのだろうと考えると、非常に気持ちが悪くなった。







日村さんとは、






「七菜子ちゃん、無理して頑張んなくてもいいからね!七菜子ちゃんが示談にしたかったら、それでもいいんだからね!」





と私にめいいっぱい気を遣ってくれて、






会話の最後に






「七菜子ちゃん!ラーメン食べに行こうね!」





という会話をして電話を切った。







私は刑事さんたちにお世話になってると同時に、非常に救われていると思った。