・自分で決断するのが怖くなる
「人は1日に約35000回決断をする」
という言葉を聞いたことがある。
初めにこの言葉を目にした時、
「そうなんだ。人って1日でそんなに決断してるんだ。」
くらいにしか思わなかったが、
事件当日、私は間違いなくその日だけで35000回以上決断をしていたはずだ。
勝手に家に入ってきた男に半裸状態を見せるかどうか………
下着の場所を教えるかどうか………
男の前で下着を履き替えるかどうか………
110番通報するかどうか……………
110番通報してからは、もっと決断をしていた。
犯人の着ていた服は何色だったか
どんな素材だったか
どんな柄だったか
どんな靴を履いていたか
身長はどのくらいだったか
年齢はどのくらいだったか
どのタイミングで写真を撮られたか
どの状況で陰✕を咥えるように言われたか
どのメーカーのどんな柄の下着を何枚盗まれたか……
何十回もこのような質問をされて、
その度に私は、犯人が1日でも早く捕まるように、質問一つ一つに慎重に決断をして、答えていた。
⬇️「捜査開始 ②」のブログに、
「証人は私しかいないから、私の証言に全てがかかってる。間違えの無いように伝えなければ。」
と記載した通り、犯人の身長一つで私の証言にかかっていた。
こうした刑事さんたちとのやり取りで、私は決断する度にプレッシャーを感じていた。
なので、事件から数年経った今でも、コンビニに行くか行かないかの決断をするだけで、
「私のこの決断は、間違っていないのだろうか?
本当に今日コンビニに行っても大丈夫なのだろうか。
今日コンビニに行って、また変質者に遭遇し、嫌な目に遭わないだろうか。」
と、コンビニへ出掛けることだけでも自分で決断するのが、非常に怖くなる時がある。