・一人で外出、留守番ができない
事件後、私は自宅の庭先にすら一人で出られなくなっていた。
そのため、郵便物を取りに行くことや、
洗濯物を干すこと、
草むしりなども出来なくなっていた。
一歩外へ出ると、
「犯人が私を口封じに殺しに来るのではないか」
という不安があったからだ。
私は事件後、タンスの中に残っていた下着を全て処分し、新しい下着を母と妹と一緒に買いに行った。
そのときも二人にずっと付き添ってもらい、どちらかがトイレに行くときは、どちらかが私に付き添っているという状態だった。
二人に付き添ってもらっていても、外に出ているだけで、漠然とした恐怖に襲われ、涙が止まらなかった。
また、自宅で一人で留守番ができないため、
家族の誰かに必ず一緒にいてもらい、
玄関の鍵はもちろん、
すべての窓の鍵を閉め、
窓に付けた防犯ブザーをONにし、
催涙スプレーを常に持ち歩いていないと、自宅で過ごすことはできなかったし、その状態でも十分怯えて暮らしていた。
自宅で催涙スプレーを持ち歩いている人なんてめったにいないだろう。
私は自分の頭がどんどんおかしくなっているのを、日に日に増して感じていった。