近所のお兄さんからすすめられて3年生で野球を始めた少年は、持ち前の真面目さで努力を重ね、だれもが尊敬するすばらしいキャプテンになりました。
気持ちを出そう!といつも言われていた少年はいつのまにか気迫あふれる4番・エースになりました。
躍動感あふれるプレーでチームを盛り上げるショートの子も、
強いヒットを打てるようになって笑顔を見せた子も、
守備で苦労してもめげずに挑戦し続けた俊足の子も、
セカンドの守備と打撃でめきめき成長を見せる長身の子も、
野球を始めたのは実質高学年になってから。
最初は戸惑っていたけれど、いつしか野球に夢中、見事なプレーを見せられるようになりました。

夏休み最後の日曜日、
そんな6年生たちの最後の大舞台、
市の秋季大会1回戦の日がやってきました。



なすすべもなく惨敗した春季大会から4カ月。
他のチームとの大きな差をなんとか埋めよう、と、
考えて、話し合って、努力をしてきました。

この間、公式戦での勝ちはひとつ、負けはたくさん。
でもそれぞれ、4カ月前のことを思い出すとまるで別人。

ひとりひとり、積み上げてきたものがちゃんとあります。
それを足し上げたのがいまのウイングス。

どこまで届くかわからないけど、
みんな、悔いのないように出し切りたいですね。


ここまで成長させてくれた監督と、試合前、3つの約束をしました。

 勝ちにこだわること
 あきらめないこと
 楽しむこと

そうだ、大舞台、まずは楽しもう! 
みんなもいつも以上にテンション高く、
1回戦、相手は藤沢ファイターズさんです。



試合は、パワフルなファイターズさんに押されながらも、
こっちも随所にいいところを見せながら必死に食らいついていきます。
守備では難しいゴロも、ここだけみるとまるで強豪チーム!(←)の好プレーも見せました。
フライはあきらめないでファールグラウンドまで追いかけ、ころんで泥まみれ。
どっちも4カ月前にはできなかったこと。

攻撃がなかなか続かず、守備では徐々に失点を重ねてしまっても、
気持ちを切らさないように、自分たちのできることをフル回転し続けます。


(↑こういう時って「3つの約束を忘れずにやろうよ!」「勝ちにこだわる、笑顔で、楽しむ」「ちがう!あきらめない、でしょ」みたいなことを話しているそうですw)

守備での失敗、いくつかありました。
出塁へのこだわりも、走塁のうまさも、まだまだ。
でもとにかくがんばってがんばって、あきらめず、テンション高く…


試合結果は0-10、3回コールド負け。

思い切り泣いて、落ち込んで、
力を振り絞って荷物を片付け、
泣きながらおにぎりを食べて、

鵠沼小学校に帰りました。

でも、反省会をしながら、監督に「きょう、楽しかった人は?」ときかれると、
全員迷わず挙手!
ん?僕たち私たち、10点差でコールド負けして楽しかったの? 変じゃない?
だけど、それがいつわらざる気持ち。

今日は、なにはともあれ、気合いは入っていました。
がんばった何年間、何か月間、積み重ねてきて今出せるものはとにかく思い切り出し切った、
それがこの「楽しい」感じの正体なのかな?
これもまた新しい、発見です。


さあ、野球はまだまだ終わりじゃありません。
このチームでの本格的な活動はまだ3カ月以上あり、
リーグ戦や別のトーナメントも!

今日の反省ポイント、練習すれば改善できること、たくさんありましたね。
ということは、
まだまだ、自分たちの「出せるもの」は増やすことができるってこと。…だよね。
そうすれば秋には、いい思いだってできる!

この土日は両方ともほぼまる1日の活動でしたが、
秋季大会の解散後「日が暮れるまで!」とみんな自主練習に飛び出していきました。
大人はへとへとなのに…

元気はけっこう。

悔いを残さないチャンスだって、まだまだあり。
もう、どうぞやれるところまで突っ走ってくれ~!


あ、夏休みの宿題は終わってるよね!?