肩こり | たちばな鍼灸院の立ち話

たちばな鍼灸院の立ち話

東洋医学でどうやって病を治すのか。
ざっくりとご説明します。

肩こり

 

東洋医学に、「通ぜざれば病む。栄ぜざれば病む」という法則があります。

 

栄養(気血)が滞っていれば痛みが出る。または気血がそもそも足りてなくてもその部位に痛みが出る。ということです。

肩こりは多くが、気血が滞って痛みが出ます。

 

なぜ滞るのか。

それはその部位が緊張状態にあるからです。

 

パソコンを長時間使っていたとします。頭を頚と肩で支えています。腕も肩でぶら下げています。この状態だと頚、肩は常に緊張しています。更に、大きく動かすことがないので、気血は滞ります。そして痛みが出るのです。

 

ではどうしたら治るか。気血の滞りを流したら治りますね。揉んでみましょう。楽になりました。

しかしすぐ元通り痛み出します。なぜでしょうか。

それは、頚肩の痛い所だけでなく、そもそも全身の気血の流れが悪いからです。

 

肩こりでマッサージを受けた場合、色々なケースがあります。

 

楽になって一週間くらいもつケース。

これは気血の滞りが肩だけで、全身状態は良好ならば、適度なマッサージで改善します。入浴で充分な場合もあります。

 

一時的に良いがすぐ戻るケース。

肩の血行が一時的に良くなっただけで全身状態が悪いので、全身の気血の流れを良くしなければなりません。あるいは、マッサージによって一時的に肩の感覚が麻痺して痛みが分からなくなっている場合もあります。

 

一時的に良いが、翌日悪化するケース。

揉み返しと呼ばれるケースです。強く揉むと内出血します。血管が破けます。血管は道路で、気血は車です。道路の渋滞を解消するのに道路ごと破壊してしまえば、その後しばらく気血は通れず、修復されるまで余計滞ります。腰痛などでも同じで、強すぎるマッサージは気血の流れを余計滞らせます。

 

ではどうしたらよいか。

アプローチすべきは肩だけではないということがお分かりいただけたと思います。

まずは全身の気血の流れを良くして、肩にアプローチすることが治療です。

これが、全身調整。治りやすい身体を作るということです。

 

鍼灸治療例

45才・女性・事務員

毎日長時間のパソコンで頚、肩がこる。目や頭も痛む。足が冷えて夕方から浮腫む。

 

この場合、気血が上へ上へあがって滞り、下半身は逆に気血が足りていません。

なのでまずは上にあがった気血を下に降ろします。

そして肩を巡っている経絡(例えば大腸経)の流れをよくします。

そして目や頭は熱がこもって血を焼いてしまっているので、血を増やすようにします。

 

全身調整をしながら局所治療をするならばこうなりますが、場合によっては上にあがった気を下に降ろすだけで全ての症状が改善することも多々あります。

 

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