いつも「いいね!」を頂いてありがとうございます。感謝しております。健康な心身や子育て等の話を書いています。よろしければ読者登録をお願い致します。
実家のマンションの前に小学校があります。
窓から外を覗くと、夏は
「学校でプールだったんだな」
と思われる濡れた髪の毛でプールバックを持った子供達が楽しそうに沢山歩いています。
実家の母は1日何回も窓から外を見ているので、家に居ながらにして子供達の元気を貰っている様です。
私はと言うと、ブログにも何回も書いてしまっていますが
水は苦手。
夫のウシオさんに
「老後になった時、豪華客船で世界旅行する夫婦とかいいね」
と言われても
「水の上で何日も居るなんて耐えられない。私を誘わないでください」
と、拒否。
「ホテルみたいなもんだよ!どうせ高くて行けないけどさぁ…」
今となってはもうこれからの人生、プールにも海にも入らなくて良いと
思っているぐらいですから。
でも、小学校の時はプール授業があったよなぁ。
私の入った小学校はプールがなかったので、たまーに他の小学校に借りに行ってプールの授業をしていました。
初めて体が浮いた時の感覚は嬉しくて覚えてます。
「おもしろい!楽しい!」
そう思って何回も浮いてみて(けのびってヤツですね)そのうち手足をバタバタ動かしてクロールもどきをしてみたりしました。
それだけで15メートル位は進んだので
「私は15メートル泳げる」
と超ポジティブに思っていたし、回りもそんなもんのレベルでしたので、特に水泳に苦手意識はありませんでした。
一転したのは小学校6年生の時。
父の仕事の都合で引っ越しが決まりました。
都内から都内でしたが、転校は避けられません。
後1年で卒業っていう6年生の4月から、違う小学校に行くことになり、初めて新しい学校の校長先生に会った時の事。
ご挨拶の後、じっと私の顔を見た校長先生が
「あなたは泳げますか?」
えっ!
小学校転校するのに1番最初の質問が泳ぎ?
「はい、15メートル泳げます」
どや。
「15メートルねぇ……(苦笑)」
ん?なになに?
15メートルだめ?
校長先生、なにかの記事の様なものを引き出しから取りだし、指を指しながら言いました。
「うちの学校ね、都内で1番長い距離、みんなが泳げる学校なのよ」
どういう比較か今となっては分かりませんが、公立学校の中で1番泳げる学校として1年生の時からプールを熱心に指導しているらしい。
「だからねぇ、6年生になるとみんな2種目2千メートル位は泳げるの」
に、にせんー??!
で、まさかの!
「あなたもねぇ、うちの学校来たからには、そーねぇ、最低300メートルは泳げるようになって卒業してね」
「はぁ…」
卒業までって言ったって、プールはワンシーズンしかないじゃん。
どうするのさ。
って思いました。
でも、時代が違って私も違う。
素直に努力したんですねぇ。
プールの授業が始まると、私以外は全員泳げる子達ですから
「今日は自分の種目でタイムを計ります。じゃ、まず、平泳ぎの人ー」
って感じで、どんとん進んでしまいます。
私はもちろん、平泳ぎなんて高度なもん出来るわけありません。
「けのびの人ー」
なんて言うのはないので、私はどうして良いかわからないうちに、1番最後の
「クロールの人ー」
になってしまいます。
でも、クロールを
「自分の種目」
にしてる子ってみんなスゴく速い子達でそんな中、1番最後に私も入ります。
「よーい、スタート」
私はまず上手く飛び込めません。
バラエティーのように明らかに1人だけお腹から激しい水しぶきを上げてプールに落ち(飛び込みとは言えない)、それから1回プールの中で立ち上がってペロッと顔を両手で拭いて、再びせーのっと、けのび。
そして両手両足じたばた動かしてわずかに前進。
焦っているのですぐ苦しくなって立ち上がり、顔をペロッ。
また「けのび」からやり直し…。
を繰り返します。
25メートルプールですから、長い長い。
当然他の子達はあっという間に泳ぎ終わってますから、私以外の学年全員がプールサイドで見ている中、1人プールの中で、けのび→じたばた→ペロッ→立つ、を繰り返し、25メートルを進みました。
私以外の学年全員が応援してくれました。
私の人生の中でも5本の指に入る恥ずかしさだったですねぇ。
でも、お友達が応援してくれて、学校以外でも、区民プールで教えてくれたりしました。
帰りに屋台のおでん食べたりしてそれは楽しかったー。
その学校では、低学年の子がはじめて長く泳ぐ種目で
「ちょうちょ」
っていうのがありました。
背泳ぎのように仰向けで水に浮き、体の横でちょうちょの動きのように水をかく。
すごくゆっくりですが、進みますし、背泳ぎのように体を動かさないので体力消耗もなし。
友達の指導で連日練習したお陰で、夏が終わる最後の検定では
「ちょうちょで300メートル」
っていう級に合格して校長先生に言われた課題をクリアしました。
水泳なんて自転車と同じ。
1度泳げるようになればずっと泳げるさ。
ってなりそうなものなのに、私の場合はならなかった。
その時の検定以来、現在まで、んー十年300メートル以上泳げた事はありません!
なんでだろ。
かといって、それが苦手の原因って感じもでもないような。
できないから好きじゃないって事なんですかねえ。
それにしても、あんなに恥ずかしくてトラウマになりそうな出来事も、同時に助けてくれた友達を思い出すせいか、考えると可笑しい気分になります。
出来事は見方によって良くも悪くも感じられるもんですねー。
ところで、自分は苦手だったけどできた方が良かったーって事って、子供にやらせて子供もやらないってことってありがち。
あれは、苦手な事の方じゃなくて、やってて良かった事をやらせた方が成功するのかもしれない。
一流のアスリートとか親御さんもアスリートとかって良くあるし。
親が好きなことは子も好きなのかな。
激恥ずかしかった想い出から、そんな事までふと考えた残暑の日でした。