2012年 8月31日
【この日の観光】
・スバシ故城
・天山神秘大峡谷
11時にホテルを出発
スバシ故城に向かいます。
スバシ故城は、三蔵法師が記した『大唐西域記』にある亀茲国のアーシュチャリア寺と考えられている仏教遺跡です。
ガイドブックには、かなり多くの建築物が残っていると書いてありましたが、実際には、かなり風化している印象。保存状態は、高昌故城の方がいいように感じました。
かなり大きな遺跡で、クチャ河を挟んで東寺区と西寺区に分かれています。もしかしたら、東寺区の方にはもっと状態のいい建築物があるのかもしれません。
西寺区から見た東寺区
静かな遺跡内を歩きながら往時に思いを馳せていると、向こうに何かの団体が…?
あ!映画の撮影だ
「大地之乐」という映画のようです。お経のような歌?が聞こえてきます。もっとよく見たいな~と上から覗いていたら、怒られました
クチャの町に戻って昼食。
ポロ(ウイグル風のピラフ)、ヨーグルト、烤包子
ヨーグルトは、いろいろな食堂で食べました。毎回このような容器か、お椀に1人前ずつ入れてラップをかけた状態で出てきます。砂糖の入ったお椀も出てくるので、そこから好きな量の砂糖を加えて食べるという形です。プレーンで食べてみると結構酸っぱかったので、砂糖は必須でした。
烤包子は中に羊肉とタマネギが入っています。外は香ばしく焼けて、中は肉汁と脂が生地に染みていておいしい
午後は天山神秘大峡谷へ。
神秘大峡谷ってなんかすごい名前…
実は初めて聞いたとき、名前だけ盛ってるんじゃないの~?とあまり期待はしていませんでした。怪しいなとすら思っていたのですが・・・
ごめんなさい。すごかった!
大迫力の赤い峡谷。赤いのは鉄分だそうです。昔、亀茲国では鉄器を作っており、豊かな国だったとか。
大きな岩のうねりを間近で見ることができます。写真の右下に階段があるのが見えるでしょうか。この階段から全体の大きさが伝わるといいのですが…
前日の「ポタラ宮に見える岩」のような、建造物に見える岩がここにも。
水が流れているところもあります。
完全な乾燥地帯ではないので、青々とした木も見られます。
天山神秘大峡谷、すばらしい峡谷でした。ガイドブックにも載っていないマイナーな場所ですが(今はちょっとくらいメジャーになっているでしょうか)、クチャに旅行される際は、ぜひ予定に入れられることをお勧めします
町に戻り、少し町を散策してから夕食。
牛肉麺とシシカバブと烤包子。
これが新疆ウイグル自治区で最後の観光と食事です。
烤包子はお昼食べきれなかった残り。運転手さんが車から持ってきて、シシカバブを焼いている網の上で温め始めました。お店の網だけど…笑 おかげで焼きたて感が復活したおいしい烤包子をたべることができました。
牛肉麺はラーメンみたいですが、思ったよりあっさりしていておいしかったです。
甘いメロンもこれが食べ納め。
食事後、クチャの空港へ。クチャからウルムチへは空路です。運転手さんとはここでお別れ。お友達との食事に誘ってくれたり、私の片言中国語につき合っておしゃべりしてくれたり、とてもいい人でした。もう少し話ができたらよかったな、中国語をがんばろうかなと思いました。
空港では、厳し目のチェックが待っていました。荷物はもちろんのこと、身体検査はかなりの細かさ。靴も脱いでチェックされたのは初めてでした。ここまで細かいと、悪いことはしていないのにどきどきしてしまいますたしか半年~数ヶ月前に新疆ウイグル自治区内でテロがあったと聞いたので、その影響で厳しい警戒がなされていたのでしょうか。警戒といえば、新しい都市に入る度に検問があるのもこちらの特色でした。「中国は車移動だと検問があるんだな」と思っていたのですが、その後の洛陽観光などでは一度もそういうことはなく。後で、あれはそういうことだったのか…と思い至りました。今の新疆ウイグル自治区はどうなっているのでしょう…
21時45分 クチャ発
ウルムチまでの約1時間は、丁さんとのおしゃべりで過ぎていきました。楽しかったことなどいろいろ振り返っていると、新疆で働くことを勧められました。
丁「日本語の先生になって、新疆で働いたらいいです!たちばなさんは、いろいろ食べましたけどお腹を壊しませんでしたから。たちばなさんは、新疆に合います!」
ん?ちょっと引っかかる言葉が。
た「えーと、私が食べたものの中に、何か危ないものがあったのかな?」
丁「・・・・・」
なぜそこで黙る!!正直すぎるよ丁さん。
危ないかな~と思いながら食べさせたものを尋ねると、市場で買った果物をその場で食べた(皮を剥くからぎりぎりセーフかなと判断したらしい)とか、ぽつぽつ挙げ始めました。
丁「でも、たちばなさんは大丈夫でした お年寄りはちょっとお腹が弱いですから(お腹が緩くなる人もいるけど)」←てへぺろの見本のような笑顔
も~信じてたのに… 笑顔でごまかそうとするんじゃないよ、丁さん。
でも、実際まったくお腹を壊すこともなく、何なら日本にいるときより快調だった私。本当にそういう選択もありかもしれないなあ…
22時40分 ウルムチ着
飛行機を降りると、肌寒くてびっくり温度を確認すると25℃くらいなのですが、体感的にはそれ以下の寒さです。理由として思い当たったのは、湿度の低さ。エアコンのドライ状態なのかも ドライにすれば、冷房じゃなくても十分涼しいですもんね。湿度って、本当に体感温度への影響が大きいなあ。
お迎えの車でホテルに向かいます。夜空を見上げると、きれいな満月が見えました。
新疆を巡ってから改めて見るウルムチは、やっぱり都会。ホテルもきれいで、さっきまでいたシルクロードの町が、遠い世界のように感じられました。新疆ウイグル自治区とも、もうすぐお別れです。
ゆっくりと別れを惜しみたいところですが、片付けやシャワーで気づくともう3時2時間ちょっとしか寝る時間がない
こうして新疆最後の夜は、慌ただしく過ぎていったのでした。
【8月31日に使ったお金】
3元(約42円)… 水
※1元が約14円(当時のレート)として計算した金額です。