『ルパンの告白』
モーリス・ルブラン 著 新潮文庫 刊
を読みました
怪盗アルセーヌ・ルパンの活躍するミステリ小説です
先月「ルパン三世」の峰不二子役声優の増山江威子さんが亡くなられたので
ルパン繫がりで読みました

アルセーヌ・ルパンの友人のルブランがルパンから
それまでの活躍についてちらりほらりと告白された物語等を書いた
と云う体で織り成されたルパン物語の短編集です
「太陽のたわむれ」
「結婚リング」
「影の指図」
「地獄罠」
「赤い絹のマフラー」
「うろつく死神」
「白鳥の首のエディス」
「麦からのストロー」
「ルパンの結婚」
の9作品が収録されて居ます

ルパンは怪盗ルパンと云われる様に泥棒なのですが
作品内的には江戸川乱歩作品の怪人二十面相と明智小五郎の両方の役割を担って居る感じですね
そしてルパン逮捕に執念を燃やすパリ警視庁のガニマール主任警部との遣り取りが色んな意味で面白いです
アニメ「ルパン三世」の銭形警部程コミカルでは無いですが
人情味溢れたり割と優秀だったりして居ます

設定的には「奇巌城」や「813」と云った事件の前の設定なので何処か悪役感は残して居ますが
「結婚リング」辺りは割と綺麗な内容の作品です
ただ邦訳タイトルは「結婚指輪」で良かったのでは?とも思いますが(笑)

子供の頃に読んだ怪盗ルパンシリーズが懐かしい短編集でした