日経平均株価が史上最高値を更新した
と報道で大きく持て囃されて居る
私的感想としては
これはバブルではないのか?
と勘繰って居る

日経平均株価が鰻登りなのは
海外の景気に引っ張られた結果であろうと云う認識だ
特にアメリカの株式市場が絶好調であり米国の景気に左右され易い日本経済の有り勝ちな現象であろうし
英国やドイツそして韓国の市場も絶好調である
また上海の株式市場が低迷して居る為に国際資本が上海から日本の市場に流入して来て居るのが原因との指摘もある
仮にこの日本に流入して居る「外資」が投機目的の資本だった場合
嘗てのアジア通貨危機の様な売り浴びせを受けてバブル崩壊による大暴落が起こるリスクすらあるのではないだろうか

一方
我が国のGDPはマイナス成長つまり減少して居る
名目GDPではドイツに抜かれ世界四位へと落ち込んだ
つまり株価が実体経済を反映して居ないのである
NISA(少額投資非課税制度)の導入で従来の投資家以外でも投資し易くなった影響もあるだろうが
実体経済を反映して居ない以上これは株価バブル以外の何物でも無かろう

少子高齢化に伴い労働市場の需給圧縮の結果
賃金レヴェルの上昇で消費拡大が見込まれて居る為に
日銀の植田総裁も国会でデフレと云うよりはインフレ状態にあるとの認識を示した
この流れで日本経済全体にトリクルダウンが進めば実体経済も上向くとの期待もあるだろうが
労働市場需給の圧縮で賃金が上昇して居るのは一部の一流企業に留まぅて居り(昨日の報道に拠ればホンダとマツダの春闘は満額回答でマツダに到っては月額ベアで二万円と過去最高額だった)
その一流企業の好景気を支えて居るのは下請け中小企業への下請け価格据え置きによるとすれば
中小企業では賃金の上昇は在り得ず人手不足も続くであろうから
貧富の格差は拡大するだけであろう
名目GDPのマイナス成長はそれを物語って居ると思われる

日銀の植田総裁のインフレ発言はマイナス金利政策の終了と金利上昇を示唆したものだとすれば
寧ろ中小企業の資金繰りが難しくなり貧富の格差の更なる拡大にも繋がりかねず
景気にプラスな要素ばかりとはとても言え無い

この度の株価高騰を実体経済に結び付け日本経済全体を好景気の循環に乗せる為には
一流企業から下請け中小企業へのトリクルダウンを効果的に拡大させる必要がある
投資家心理の向上と一流企業の賃金上昇は消費拡大に結び付き景気にはプラスに働く期待が持てるが
その流れを一部の人間で独占して終わるのでは無く
より広範囲に恩恵を行き渡らせる配慮が必要だろう

そんなこのタイミングで
政治の世界が政治資金パーティーの裏金問題だの統一教会だのと云った足の引っ張り合いに血眼になって